研究領域 | 分子サイバネティクス ー化学の力によるミニマル人工脳の構築 |
研究課題/領域番号 |
21H05871
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅳ)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
柳澤 実穂 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (50555802)
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研究期間 (年度) |
2021-09-10 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
10,400千円 (直接経費: 8,000千円、間接経費: 2,400千円)
2022年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2021年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 相転移 / 細胞間伝播 / 人工細胞 |
研究開始時の研究の概要 |
脳機能の本質は、電位パルスによる細胞間での高速な情報伝達である。しかし、電位パルスの利用を問わず、物質輸送を伴わない情報伝達機構が可能なニューロン様構造(人工ニューロン)の創出は容易ではない。しかし、申請者らが見出した、人工細胞中の線状高分子が刺激により配向し、その配向波が隣接細胞へ高速伝播する現象を利用すれば、人工ニューロンの創成が期待される。本研究では、申請者らが確立した①人工細胞集積体の構築技術と②高分子配向波の細胞間伝播を組み合わせ、線状高分子の配向情報を隣接する細胞間で高速伝達し、リセット後に再配向が可能な人工ニューロンを創成する。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、申請者たちが最近発見した現象を利用して、生命のニューロンとは全く異なるメカニズムで成り立つ人工ニューロンを作り出すことです。こ の現象は、人工細胞として用いられる「膜で覆われたミクロゲル中に閉じ込められた線状高分子が、わずかな力学的刺激によって配向秩序化し、その配向波が膜接着した隣接細胞へ高速伝播する」というものです。本目的に対して、これまでに以下の3つの成果を得ました。 ① 物理ゲルと線状高分子を内包した人工細胞は、力学的刺激により配向秩序化することが分かりました。配向秩序化する実験条件とナノ構造の解析を行った結果、配向秩序化は線状高分子の結晶化に由来することが明らかになりました。 ② 配向秩序化と線状高分子の結晶化が結びついたことから、結晶化が生じるメカニズムと、伝播速度が最大化する条件を導くことができました。 ③ 結晶の融点以上への加熱と力学的刺激により、配向秩序が可逆的に制御可能となることが明らかになりました。 さらに、マイクロ流路デバイスを用いて、人工細胞を1次元集積させることにも成功し、いくつかの人工細胞間で配向伝播が確認されました。以上の成果により、当初の目的はほぼ達成することができました。今後は、上記の成果を論文としてまとめることに加えて、1次元集積した人工細胞集団に対する配向伝播とリセットを、より欠陥なく進めるための条件を見出したいと考えています。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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