研究領域 | 核融合炉実現を目指したトリチウム研究の新展開 |
研究課題/領域番号 |
22017003
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 名古屋大学 |
研究代表者 |
山崎 耕造 名古屋大学, 工学研究科, 教授 (50115648)
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研究分担者 |
大石 鉄太郎 名古屋大学, 工学研究科, 助教 (80442523)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
1,900千円 (直接経費: 1,900千円)
2011年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
2010年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
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キーワード | プラズマ・核融合 / 原子力エネルギー / 計算物理 |
研究概要 |
将来の核融合炉のトリチウム経済に着目して、「炉心プラズマ」研究としてのDT燃料比の制御によるトリチウム燃料消費の最適化、および、「炉システム」研究としてのトリチウム燃料システムの経済性評価、の2つの面からの研究を進めた。さらに、環境負荷やエネルギー利得比に注目した研究へと発展させた。 炉心プラズマ解析研究として、独自の輸送解析コードTOTAL(Toroidal Transport Analysis Linkage)による燃料注入のモデリングを発展させた。これまでにトリチウムのペレット入射シミュレーションを進めており、ペレット進入長の深い高磁場側入射がプラズマ閉じ込めに有効であることを示したが、これをさらに発展させて、トリチウム燃料の挙動やD/Tの燃料比の制御と核融合出力特性の関係を明らかにし、内部輸送障壁のある高性能運転時での解析も進めた。特に、トリチウム燃料と重水素燃料の比を3:7にすることで、必要な密度は増加するものの、最終的なトリチウム消費量を減少させるための炉稼働の初期運転に適している事を明らかにし、論文投稿を行った。これらをベースとして、トリチウム燃料消費量の低減シナリオを明確化した。 炉システム解析研究としては、独自のシステムコードPEC(Physics-Engineering-Cost)を用いて、物理・工学概念設計を踏まえてDT核融合炉のコスト評価、CO2排出量評価、エネルギー利得比評価、等の検討へと発展させた。特に、トリチウム初期装荷燃料、トリチウム回収・抽出システム、ペレット生成システム、等のコスト評価の詳細を検討し、その建設費の寄与を明確化した。トリチウム経済の観点からの発展として、各種磁場閉じ込め核融合炉と慣性核融合炉との比較を行い、関連する多くの国際会議発表を行った。
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