研究領域 | 分子高次系機能解明のための分子科学―先端計測法の開拓による素過程的理解 |
研究課題/領域番号 |
22018007
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 福井大学 |
研究代表者 |
清水 啓史 福井大学, 医学部, 講師 (50324158)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
4,000千円 (直接経費: 4,000千円)
2011年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
2010年度: 2,000千円 (直接経費: 2,000千円)
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キーワード | 生理学 / 生体分子 / 生物物理学 / 放射線 / 蛋白質 / 1分子計測(SMD) |
研究概要 |
本年度初めまで、フランスESRFに滞在し、エックス線1分子計測法を用いてイオンチャネルの構造変化を5000frames/sの高速度で計測し観測データを蓄積した。データの解析には観測プローブである金結晶からの回折点を画像から抽出し、その運動を追跡するプログラムが必要である。帰国後、慶応大学 青木准教授、レンヌ大学 Guerin,L.博士と3年にわたって開発に努めてきたデータ解析プログラムの開発を申請者自身が担当した。 観測データ解析プログラムの開発は下記の点が困難なポイントであった。 1.画像枚数が1データ2万枚程度と多いこと、またデータの総量が多いこと。 2.観測画像から輝点を抽出するのに通常の解析アルゴリズムではエラーが多く使用できないこと。 3.背景画像の変化、輝点の性質の変化があり、運動の自動追跡が困難なこと。 申請者は新たな輝点抽出アルゴリズムを開発し、抽出エラーを最小限にとどめることに成功した。 また、抽出エラー、輝点の追跡エラーを修正するプログラムを開発し、初期解析でエラーがあってもそれを補うことができる解析システムの構築に成功した。さらに追跡結果が妥当かどうかの検証プログラムの開発も行い、妥当性の検証が可能になった。また、並列化できる処理は並列化することで、計算機の性能を最大限利用して、大量の画像の効率的な処理が行えるようになった。 以上の開発により、すべてのデータセットに関して初期データ解析を行い、成果をアメリカ生物物理学会で発表した。発表はインパクトが高い発表であるとして、口頭発表課題に選出された。 領域内の8つの共同研究も順調に推移し、2つの課題については論文投稿に至っている。
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