公募研究
特定領域研究
ロドプシン類は、光で反応のオン・オフを容易に調節できる点から、現在の生命科学研究の主題である構造-機能相関を分子論的に理解できる有用なツールである。本研究では微生物の光センサー型ロドプシンに着目し、機能と構造変化の連関性を明らかにすることを目的とした。当該年度の主な研究成果は以下の通りである。[1]新しいロドプシン類の単離・同定・発現・精製不安定で解析が困難だった誘因光受容体・センサリーロドプシンI(SRI)について、安定な分子を見いだした。また、新規ロドプシン分子を見いだしミドルロドプシン(MR)と名付けた。さらに、これら光センサータンパク質の下流分子(情報伝達に関わる分子群)についても単離・同定に成功し、発現・精製系を構築した。これにより、これまで困難であった測定が可能となった。[2]構造・構造変化・機能解析SRIや忌避光受容体・センサリーロドプシンII(SRH)を中心に、種々の分光法や生化学的・生物物理学的・分子生理学的手法を駆使して、タンパク質分子の形(構造)、やその変化(構造変化)を明らかにし、機能との連関性をアミノ酸レベルで明らかにした。SRHのTyr174の構造変化、SRIの体積変化など、物理化学的性質から、細菌運動解析など細胞生物学的解析までをうまく融合することができた。MRについては、光反応が極めて特徴的であることを見いだし、さらに光反応中における構造変化を時間分解分光法により明らかにした。
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