研究領域 | 細胞周期フロンティア-増殖と分化相関 |
研究課題/領域番号 |
22019019
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
豊島 文子 京都大学, ウイルス研究所, 教授 (40397576)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2011年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 非対称分裂 / c-Ab1 / 皮膚基底細胞 |
研究概要 |
皮膚の基底上皮細胞は、基底膜に対して平行あるいは垂直に分裂する。前者は対称分裂であり、二つの娘細胞は共に増殖能を維持して上皮シートの拡大に寄与する。後者は非対称分裂となり、基底膜から解離した娘細胞は段階的に分化し、重層扁平上皮を形成する。本研究は、皮膚基底上皮細胞の分裂軸と分化の分子相関の理解を目指すものである。研究代表者はこれまで、哺乳類培養細胞の分裂軸を制御する新たな因子としてチロンシンキナーゼc-Ab1を同定した。本年度は、マウス皮膚基底細胞の分裂軸制御におけるc-Ab1の関与について検討を行った。その結果、c-Ab1の阻害剤であるグリベックを母体マウスに投与したところ、胎児の皮膚形成過程において分裂軸の異常を観察した。更に、c-Ab1ノックアウトマウスでも基底細胞の分裂軸異常が起こることを見出した。また、これらのマウスでは分裂軸制御に重要な役割を果たすことが知られているLGNの局在が異常になることを発見した。これらの結果は、c-Ab1が細胞分裂軸を制御することを生体内で初めて示したものである。
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