研究領域 | 細胞周期フロンティア-増殖と分化相関 |
研究課題/領域番号 |
22019020
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
松本 智裕 京都大学, 放射線生物研究センター, 教授 (80212223)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2011年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 細胞周期 / チェックポイント / 染色体 / 均等分配 / ゲノム安定性 / 均等配分 |
研究概要 |
スピンドルチェックポイントの解除機構を解明するため、チェックポイントの機能因子の複合体形成様式を研究した。まず、チェックポイントの上流因子であるMph1を強制的に動原体へ固定すると、チェックポイントが恒常的に活性化する、換言すれば、チェックポイントの解除が不能になることを見出した。また動原体に固定されたMph1には間期でさえBub1が結合していること、その一方で、Mad1は有糸分裂期にのみ動原体に存在することも見出した。これらの結果は、スピンドルチェックポイントの機能因子が2つの経路(Mph1経路とMad1経路)で独立にリクルートされることを示唆する。さらにスピンドルチェクポイントの解除には、Mph1経路を遮断することが重要であることを予期させる。 また、紡錘糸先端と動原体との相互作用が、チェックポイントの解除の引き金であると予測し、紡錘糸先端に存在するタンパク質EB1(分裂酵母ではMa13)の変異体解析を行なった。点変異体であるMa13-89Rタンパク質は、マイクロチューブル結合能をしめすCH-ドメインに変異をもつ。この変異はマイクロチューブルに対する親和性を増大し、マイクロチューブルの重合を促進する。Ma13-89Rタンパク質は、マイクロチューブルの先端のみではなく側面荷も結合する。この影響は細胞内のマイクロチューブルの異常な伸長として表現形にあらわれた。その一方、動原体と接続したマイクロチューブルの先端からはMa13-89Rは正常に除去されており、スピンドルチェックポイントの解除に支障を来すことはなかった。チェックポイントの解除に先立ち紡錘糸の先端から積極的にEB1/Ma13を取り除くメカニズムの存在が示唆された。
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