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タンパク質分解系による複製のライセンシング確立の制御機構

公募研究

研究領域細胞周期フロンティア-増殖と分化相関
研究課題/領域番号 22019033
研究種目

特定領域研究

配分区分補助金
審査区分 生物系
研究機関兵庫県立大学

研究代表者

西谷 秀男  兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 教授 (40253455)

研究分担者 塩見 泰史  兵庫県立大学, 大学院・生命理学研究科, 助教 (80380567)
研究期間 (年度) 2010 – 2011
研究課題ステータス 完了 (2011年度)
配分額 *注記
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2011年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
キーワード細胞周期 / タンパク質 / 分解 / DNA複製 / ユビキチン
研究概要

細胞周期において、次のサイクルでの染色体複製の準備が、M期終期においてなされる。我々は、M期中期においてCdt1はリン酸化され安定に存在することを見出した。リン酸化解析により、Cdt1とサイクリンA-CDKの結合に関わるCy領域近傍にM期に高度にリン酸化が検出された。これまでPlk1とCDK1-サイクリンBがリン酸化に関わる結果を得ており、これらのリン酸化がCRL1-Skp2ユビキチンリガーゼの認識をブロックすることによりCdt1安定化に寄与すると捉え分子機構の解析を進めた。
1.M期においてCdt1がCRL4-Skp2による分解から保護されていることを確認するため、同様にCRL1-Skp2により分解されるp27を融合したCdt1-p27を安定に発現する細胞を作成し、M期での安定性を調べた。Cdt1-p27は、M期で分解され、またMG132で抑制されたので、CRL1-Skp2はM期でも活性があるが、Cdt1は、CRL1-Skp2による分解から保護されていることを確認した。
2.Plk1とCDK1-サイクリンBの阻害剤を用いて、これらのキナーゼを抑制しM期からG1期にリリースしてMCMタンパク質のクロマチン結合を指標にライセンス化を調べたところ、両キナーゼを抑制するとライセンス化が抑制される結果を得た。
3.Plk1が結合するCdt1の領域を、欠失変異体を作成し調べた所、N末端150アミノ酸領域に強い結合が見られた。この領域に存在するCy領域近傍のリン酸化部位(73,78,79,82,93)の変異体を作成し、精製Plk1およびCDK1-サイクリンBキナーゼを用いてin vitroでアッセイした。これら5カ所すべてに変異をいれると、Plk1、CDK1-サイクリンB両方によるリン酸化が低下した。アミノ酸配列による考察と2変異および3変異体を用いた結果より、Plk1は主に73と93、CDK1-サイクリンBは79,82,93をリン酸化すると考えられた。
以上より、Plk1およびCDK1-サイクリンBがCdt1をリン酸化することによりM期に分解から保護しており、M期終了時に確実に複製のライセンス化を行なうことにより、遺伝情報の維持に寄与すると考えられる。

報告書

(2件)
  • 2011 実績報告書
  • 2010 実績報告書
  • 研究成果

    (9件)

すべて 2012 2011 2010 その他

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 3件) 学会発表 (5件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Cdt1 is differentially targeted for degradation by anticancer chemotherapeutic drugs2012

    • 著者名/発表者名
      Stathopoulou A, et al
    • 雑誌名

      PLoS One

      巻: 7 号: 3 ページ: e34621-e34621

    • DOI

      10.1371/journal.pone.0034621

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Dynamic recruitment of licensing factor Cdt1 to sites of DNA damage2011

    • 著者名/発表者名
      Roukos V, et al
    • 雑誌名

      J.Cell Science

      巻: 124 ページ: 422-434

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Proliferating cell nuclear antigen-dependent rapid recruitment of Cdt1 and CRL4Cdt2 at DNA-damaged sites after UV irradiation in HeLa cells2010

    • 著者名/発表者名
      Ishii T, et al
    • 雑誌名

      J.Biol Chem.

      巻: 285 ページ: 41993-42000

    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] New function of PCNA loaders, RFC1-RFC and Ctf18-RFC, in genome stability through PCNA-CRL4Cdt2 mediated Cdt1 degradation2011

    • 著者名/発表者名
      Shiomi Y, et al
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2011-12-15
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] M期キナーゼPlk1はCdk1-CyclinBとともにライセンス化因子Cdt1をリン酸化してM期に分解から守る2011

    • 著者名/発表者名
      村上裕輔, 他
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2011-12-15
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] CRL4Cdt2によるCdt1のユビキチン化はCdt2のPCNAへの結合を必要とする2011

    • 著者名/発表者名
      石井健士, 他
    • 学会等名
      第34回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      パシフィコ横浜(神奈川県)
    • 年月日
      2011-12-15
    • 関連する報告書
      2011 実績報告書
  • [学会発表] 複製と損傷に応答して機能するユビキチンリガーゼCRL4-Cdt2の制御機構2010

    • 著者名/発表者名
      塩見泰史, 他
    • 学会等名
      第3回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-08
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [学会発表] Cdt1のM期安定化分子機構の解析2010

    • 著者名/発表者名
      村上裕輔, 他
    • 学会等名
      第3回日本分子生物学会年会
    • 発表場所
      神戸ポートアイランド(兵庫県)
    • 年月日
      2010-12-08
    • 関連する報告書
      2010 実績報告書
  • [備考]

    • URL

      http://www.sci.u-hyogo.ac.jp/life/biosig/japanese/Top.html

    • 関連する報告書
      2011 実績報告書

URL: 

公開日: 2010-08-23   更新日: 2018-03-28  

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