研究領域 | 細胞周期フロンティア-増殖と分化相関 |
研究課題/領域番号 |
22019039
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 国立遺伝学研究所 |
研究代表者 |
田中 誠司 国立遺伝学研究所, 細胞遺伝研究系, 助教 (50263314)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2011年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | 細胞周期 / 染色体DNA複製 / 時間的制御プログラム / 複製開始 |
研究概要 |
真核細胞において、染色体DNA複製は多数の複製起点から起きる。ゲノムに散らばって多数存在する複製起点の選択、複製起点活性化のタイミングやその核内配置は発生や分化の過程で著しく変化し、DNA複製の制御機構が多様で複雑かつ柔軟性を持ったシステムであることを示しているが、その制御システムの背後にどのような分子基盤があり、またそういった現象が生物にとってどのような意味を持つのかといった点については未だに不明なままである。本研究では出芽酵母をモデル系として用いて、DNA複製起点活性化の時間的制御プログラムの分子レベルでの実態の解明を目指した。平成23年度の研究では、DNA複製開始過程に関わるいくつかの因子の細胞内でのタンパク質分子数が、複製起点となるDNA領域の数よりもかなり少なく、これらの因子の特異的な分配・結合がタイミング制御の実体と関連があることを示した。また、このような変化は特定の複製起点でのみ起きるわけではなく、ゲノムワイドに起きていることも次世代シークエンサーを用いた解析から示した。さらに、これらの因子の特異的な分配に、染色体DNA複製開始を司るタンパクキナーゼであるDDK(Dbf4-dependent kinase)が関与していることを見いだした。高等動物細胞でも、特定の複製開始因子のコピー数が少ないこと等が報告され始めており、本研究の成果は、今後多細胞真核生物の発生・分化の過程で変化するDNA複製起点の制御プログラムを理解していくための第一歩となるものである。
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