研究領域 | 細胞周期フロンティア-増殖と分化相関 |
研究課題/領域番号 |
22019045
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研究種目 |
特定領域研究
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 独立行政法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
津田 玲生 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 創薬モデル動物開発研究PT, プロジェクトリーダー (30333355)
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研究分担者 |
林 永美 独立行政法人国立長寿医療研究センター, 創薬モデル動物開発研究PT, 研究生 (60421898)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2012
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,700千円 (直接経費: 5,700千円)
2011年度: 2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2010年度: 2,900千円 (直接経費: 2,900千円)
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キーワード | ポリコーム / アポトーシス / Ebi / 転写コリプレッサー / 加齢性難聴 / 恒常性維持 / G1期 / 細胞周期 / 転写抑制 / AP-1 / G1期抑制 / 感覚細胞 / 感音性難聴 / ショウジョウバエ |
研究概要 |
G1期の抑制は神経細胞の分化過程における細胞増殖と分化の制御を行ない、様々な疾患の発症にも関わっていると考えられている。本研究ではG1期の制御にかかわるショウジョウバエebiの機構を解明することにより、G1期抑制の役割を明確にすることを目的としている。 本年度の成果としてはEbiによるポリコーム群の制御メカニズム解析からEbiによるポリコーム群の機能調節メカニズムの一部が明らかになった。Ebiと細胞内で複合体を形成する因子を生化学的に検索した結果、シャペロン分子であるHsc70との複合体形成が確認された。Hsc70はポリコーム群の構成分子の一つであることから、EbiはHsc70の機能調節を介してポリコーム群の標的遺伝子へのリクルートメントに働いていることを突き止めた(津田、投稿準備中)。さらに、Ebiがどのように感覚細胞の生存維持に働いているのかを詳細に解析した結果、Ebiはアポトーシスの実行因子であるCaspaseの阻害因子(IAP)の機能を抑制するPro-apoptotic遺伝子群の発現を直接抑制することにより細胞死を調節していることが解ってきた(PLoS ONE,in press)。Ebiの発現はフィードバック制御によりポリコーム群の調節を受ける事から、感覚細胞の生存維持にストレス応答とエピジェネティック制御間の恒常性の維持が関わっていることを予想している(津田、投稿準備中)。超高齢化社会に移行しつつある我が国において加齢性難聴を始めとした老人性難聴の患者は急激に増加している。本研究により明らかになってきた発症メカニズムに基づいて予防・治療薬が開発されることを期待している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していたEbiとポリコーム群との関係に関する研究は、順調に進んだと思われるが、他に計画したEbiによるエネルギー代謝の研究はあまり進展できなかった。Ebiによる感覚細胞の生存維持メカニズムが詳しく解って来たことから、その解析に時間がかかったことが主な理由として考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
本研究により転写コリプレッサー複合体とエピジェネティックな制御機構との関係が解ってきたので、今後はこれらの機能間における調節がどのようなメカニズムで制御されているのかを明らかにしていきたい。その一つとして、Ebi変異におけるエネルギー代謝変化の要因が転写コリプレッサー複合体とエピジェネティックな制御機構が関わっていることを予想している。今後は、これらの機構を詳しく調べる事により恒常性維持におけるエピジェネティックな遺伝子発現制御の役割を明らかにしたい。
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