研究領域 | 原子が切り拓く極限量子の世界ー素粒子的宇宙像の確立を目指してー |
研究課題/領域番号 |
22104502
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
本多 和仁 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 助教 (70408706)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
2011年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2010年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 光格子トラップ / 3次元青方離調光格子 / 横緩和 / スピン・コヒーレンス / 磁力計 / 永久電気双極子モーメント / 光共振器 / レーザー冷却 / 3次元光格子 |
研究概要 |
本年度はルビジウム原子を3次元青方離調光格子トラップに捕捉することに成功した。これにより、原子スピンの緩和時間が長くなることが予想され、永久電気双極子モーメントの精密測定へ向けて前進することができた。 平成23年度は光格子を作成するための光共振器を構成したが、ガラスセルの問題により、予定の性能を出すことができなかった。そこで、このガラスセルで最大限性能を引き出せるように光共振器の構成を変え、予定の1/5程度の力の光格子トラップを構成した。これを用いて原子を捕捉することを試みた。 実験の結果、1.3×10^6個程度の原子を捕捉することができた。この原子は直前に行う磁気光学トラップから補給されるが、密度の測定により、この磁気光学トラップから光格子トラップへの原子の移行効率は1/2であり、十分といえる。 しかし、捕捉する原子数は目標の10^7の1/10である。この原因は磁気光学トラップの原子密度が低いためであり、今後、磁気光学トラップの原子密度を上げる工夫が必要であることが分かった。 この原子は0.2秒程度で急速に減少し、10^5個程度で安定し、その後1/e減少するのにかかる時間は5秒程度である。これは、光格子トラップのポテンシャルには山の部分と谷の部分があり、多くの原子は山の部分でピンボールのように移動を阻害されて0.2秒ほどトラップ内にとどまり、その後、谷の部分に捕捉された原子がゆっくりと減少するためだと考えられる。事実、捕捉された原子の運動量分布を測定すると、0.2秒以前と以降ではエネルギーが半減している。これは、ポテンシャルの山と谷の高さ・深さは同じであることと一致する。 目標の測定には数秒程度原子がとどまる必要があるので、ポテンシャルの深さを倍程度上げる必要があることが分かった。
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