研究領域 | 原子が切り拓く極限量子の世界ー素粒子的宇宙像の確立を目指してー |
研究課題/領域番号 |
22104504
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 富山大学 |
研究代表者 |
榎本 勝成 富山大学, 理工学研究部(理学), 准教授 (50452090)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
6,500千円 (直接経費: 5,000千円、間接経費: 1,500千円)
2011年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2010年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 低温分子 / 電子のEDN / マイクロ波 / 共振器 / 超伝導 / バッファーガス冷却 / 電子のEDM |
研究概要 |
本研究では、YbFやPbOなどの低速分子ビームの生成法や極低温分子のトラップ方法を確立し、それらを用いて、電子の永久電気双極子モーメントの測定を行うことを目的としている。本年度は引き続き、低温分子ビームの生成のためのヘリウムバッファーガス冷却装置の開発と、分子ビームの集束・減速のためのマイクロ波共振器の開発を行った。カナダのブリティッシュコロンビア大学の百瀬教授らと共同研究により、銅製の共振器の内面に鉛と錫のメッキを施した超伝導共振器の開発を進めた。18GHzのマイクロ波に対して、共振器のQ値は約10^6という適度に高い値が実現でき、マイクロ波の増強と高速スイッチングが両立できた。また、この共振器に5W、数十msの強いマイクロ波パルスを入射しても、ほとんどQ値は低下しないことを確認した。これは10kV/cm以上の電場強度に相当する十分なマイクロ波強度であり、数十msあれば分子の集束・減速が十分可能である。この成果は国際学会プロシーディングや投稿中の論文にまとめられた。 また、レーザーアブレーション法により分子気体を生成し、低温ヘリウムガスとの衝突で分子を冷却するバッファーガス冷却については、K_2分子を用いて装置の最適化を進めた。また、光学的検出方法の感度を高めるためのFM分光システム等を作成した。現在は、バッファーガス冷却装置と超伝導共振器を組み合わせ、指向性の高い低温分子ビームを得るための装置を組み立て中である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
超伝導マイクロ波共振器の開発は順調に進んだが、バッファーガス冷却装置の開発に時間がかかり、電子の永久電気双極子モーメントの測定への着手が遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
計画に遅れが生じているものの、今後も本計画に沿って、低温低速分子気体を用いた精密測定により、電子の永久電気双極子モーメントの測定等の基礎物理研究を進めていく予定である。
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