研究領域 | 多彩なフレーバーで探る新しいハドロン存在形態の包括的研究 |
研究課題/領域番号 |
22105517
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 独立行政法人理化学研究所 |
研究代表者 |
板橋 健太 独立行政法人理化学研究所, 岩崎先端中間子研究室, 専任研究員 (30322093)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2011年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2010年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
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キーワード | π中間子 / カイラル対称性 / 原子核反応 / 精密分光 / 中間子原子 / 強い相互作用 / 重陽子ビーム |
研究概要 |
科研費の研究目的と研究計画に記した通り平成22年度10月に取得した錫122同位体を標的として用いたπ中間子原子生成分光実験のデータを解析した。その結果、理研RIBF施設において世界で始めてπ中間子錫121原子生成分光に成功した。さらにデータ解析を進める過程では重陽子+錫→ヘリウム3+X反応における角度依存性を得る事が出来、これも世界で初めての事である。これらの解析結果については国際会議やウェブなどを通して発表し議論してきた。 続いて、さらに詳細なデータ解析を行い、π中間子の原子核に対する束縛エネルギーと巾の導出を行い、理論計算と比較する事により、物質質量の起源と考えられているカイラル凝縮の大きさを原子核密度中で評価するための準備を行った。特にドイツやオーストリアの中間子原子を専門とする研究者との議論を行うことにより、実験結果のより詳細な解釈を行った。 さらに、平成22年度の実験で故障した装置の修理を進め、次期実験に対する準備として、改良を施した実験条件の策定をすすめた。標的物質の購入や検出器の調整を行うと同時に、実験時借用していた回路を購した。 上記の研究の進展は、当初の目標を上回るものである。本科研費補助金は今年度で終了するが、来年度以降も研究はさらなる発展を遂げる。平成22年度の実験結果を得て、次期実験では改良を施した設定で実験する事で世界最高の分解能・精度が達成される見込みである。また、π中間子に限らず他の中間子を用いた研究の可能性も拓く事ができた。
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