研究領域 | プラズマとナノ界面の相互作用に関する学術基盤の創成 |
研究課題/領域番号 |
22110503
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
佐々木 岳彦 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 准教授 (90242099)
|
研究期間 (年度) |
2010 – 2011
|
研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
|
配分額 *注記 |
7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2011年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2010年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
|
キーワード | ナノ粒子 / プラズマ / 励起化学種 / 固体触媒反応 / 炭酸マンガン / リグニン / セルロース / 合成ガス / プラズマ照射 / 誘電体バリア放電 / 酸化反応 / メソポーラスマテリアル |
研究概要 |
本研究課題は、ナノ粒子、ナノ結晶の触媒反応が、プラズマ条件下で受ける効果を解明し、促進された系の探索を行うことを目的としている。固体触媒反応は、通常は、温度と圧力、気体流量を制御して反応を進行させる。ここで、プラズマ条件を導入することによって、励起化学種による効率的な反応が起こる可能性、あるいは、触媒表面の状態が高活性に保たれることにより、通常では進行しないような反応が進行する可能性が考えられる。一般的な触媒反応条件では、触媒反応層を高温に保つことが多く、エネルギー消費が大きい。プラズマ利用により、省エネルギー、低コスト、かつ高効率な触媒反応を実現することによるメリットは大きい。今年度は、(1)炭酸マンガンナノ粒子の調製と(2)リグニン、セルロースのプラズマ支援分解反応について実施した。 (1)シクロヘキサン、n-ペンタノールを有機相、界面活性剤としてCTAB、塩化マンガンと炭酸アンモニウム水溶液の3相系でマイクロエマルションを生成し、炭酸マンガンのナノ粒子を生成した。水/CTABモル比でパラメーターwを定義し、この値を変えて調製を行った。パラメーターwを変化させることで、粒径が制御できることが明らかとなった。 (2)リグニンやセルロースは、未利用バイオマス資源の主成分である。プラズマを利用して、これらの転換が促進されれば、大変有意義である。無酸素銅の平行平板電極(1cmx5cm5mm間隔)の一方に、リグニンまたはセルロースの固体試料を載せ、真空排気してから、2.5kV15kHzの交流正弦波を加えると、圧力上昇が観測された。気相成分をガスクロマトグラフにより定量するとCO,H_2,メタン、CO_2の生成が確認された。主成分はCOと水素のいわゆる合成ガスである。比較的低エネルギーコストで合成ガスが得られたことは、エネルギー利用または有用資源化という観点から意義がある。
|