研究領域 | プラズマとナノ界面の相互作用に関する学術基盤の創成 |
研究課題/領域番号 |
22110521
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 株式会社コンポン研究所 |
研究代表者 |
武田 佳宏 株式会社コンポン研究所, 研究員 (80557744)
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研究期間 (年度) |
2010 – 2011
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研究課題ステータス |
完了 (2011年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2011年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2010年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ナノプラズマ / 金属ナノ粒子 / ナノ材料 / プラズマ加工 / バイオテクノロジー |
研究概要 |
溶液中のナノ微粒子に対して、ナノ微粒子の吸収波長に共鳴する波長のパルスレーザーを照射すると、ナノ微粒子近傍は高温高圧となりナノプラズマ(ナノ反応場)が生成する。このナノ反応場を生体内で利用するために、生体環境に近い生体高分子結晶内でのナノ反応場の特性を解明することを目指した。そこでまず、アミノ酸の中で一番単純な構造を持つグリシンの結晶空間内に金属微粒子の集積化を試みた。グリシンが結晶化する条件に整えた溶液に金微粒子を共存させ、sitting drop法にて293Kで数日間静置した。その結果、金微粒子が集積化したグリシン結晶が析出した。このグリシン結晶はラフな結晶面に金微粒子を取り込みながら成長することがわかった。これは、リゾチーム結晶の場合の集積化機構と共通しており、生体分子の結晶に金属微粒子が集積化する際の一般原理であることがわかった。次に、グリシン結晶中の金微粒子にレーザーを照射し、ナノ反応場を生成した。その結果、グリシン分子の重合反応が起こり、グリシンの重合物であるグリシルグリシン(グリシンの2量体で)が生成することがわかった。 またこれまで、金属微粒子はPVPで保護されたものを用いたので、リゾチームやグリシンの結晶中でリゾチームやグリシン分子が直接相互作用しているのは、金属微粒子ではなくPVPであった。そこで、保護剤フリーの金属微粒子を用いて、リゾチームやグリシン分子と金属微粒子とを直接相互作用させ、その相互作用を調べる必要がある。そのためにまず、結晶化条件の溶液中で安定な保護剤フリーの金微粒子の調整を行った。その結果、塩化ナトリウム水溶液中でのレーザーアブレーションによって生成した金微粒子が保護剤フリー金微粒子として安定であることがわかった。
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