配分額 *注記 |
9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
2011年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2010年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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研究概要 |
卵膜ZP3と精子との結合を共焦レーザー顕微鏡で観察し、精子頭部の先体付近に結合することを明かにした。また、O-型糖鎖を欠失させたZP3は精子との結合が弱まることを示唆した。 ニワトリニワトリ卵膜主要ZP-タンパク質(ZP1,ZPC/ZP3)および微量成分(ZPA/ZP2)の卵膜マトリクス中での微細組織分布、すなわちすなわわち、卵細胞表面に対して水平(XY)方向(胚に対して近位から遠位)と垂直(Z)方向(卵膜の卵母細胞側から顆粒膜細胞側)での分布、局在を、特異抗体で染色後共焦点レーザー顕微鏡およびSDS-PAGE/質量分析により解析した。主要成分ZP1およびZP3は水平方向に広く均等に分布したが、微量成分ZP2は胚盤付近での局在することが明らかとなった。一方、垂直方向の分布をZX/ZY平面で観察したが、明確な偏在は確認されず卵膜には成分組成に基づく表裏構造はないと推定された。しかし、卵膜のZ軸での中心付近では網目構造が稠密であり、表面付近の粗い構造とは明らかに異なっていた。構成成分が顆粒膜細胞側から供給されることを考慮すると、卵膜の形体形成機構に興味が持たれる。 成熟段階の異なる卵母細胞(未成熟の直径1mm程度から成熟した直径数cmまで)の周囲を覆う卵膜における、主要ZP-タンパク質(ZP1,ZPC/ZP3およびZPD)および微量成分(ZPA/ZP2)の構成比率と組織分布を共焦点レーザー顕微鏡観察および免疫ブロット法により解析した。未成熟卵母細胞から調製した卵膜からは、免疫ブロット法によりZP1,ZP3,ZP2のいずれも検出されたが、成熟卵母細胞ではZP2は検出限界以下であった。免疫組織化学的には胚盤近傍でZP2の存在が確認されたため、今後、胚盤付近の卵膜を採取して、さらに成分組成解析を進める必要がある。
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