公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
ヒメミカヅキモの性フェロモンと相互作用するファシクリン1(FAS1)タンパク質群について、有性生殖過程における役割を明らかにすることを目的として、以下の解析を行った。CpFASファミリーの3種類の遺伝子(CpFAS1~CpFAS3)について、realtime PCR解析を行った結果、CpFAS1およびCpFAS3は、有性生殖過程の進行に伴い発現量が上昇した。特にCpFAS3はPR-IP Inducerの作用を受ける+型細胞自身で、PR-IP Inducer添加によって著しく発現上昇する遺伝子であった。CpFAS3に対する特異抗体を作製し、野生型ヒメミカヅキモに対するウエスタンブロット解析を行ったところ、このタンパク質は約25 kの大きさを持ち、有性生殖期に主に細胞外に分泌されることが判明した。これらの遺伝子産物の機能をさらに解析するために、ヒメミカヅキモの形質転換系を確立した(Abe et al. 2011)。ブレオマイシンまたはハイグロマイシン耐性遺伝子を選択マーカーとするベクター(pSA1102, pSA0102)に、内在の熱ショックタンパク質プロモーター(CpHSP70p)の制御下で、CpFAS3遺伝子をRNAiによりノックダウンさせるためのコンストラクト(CpHSP70p::shCpFAS3)を作製し、本来この遺伝子が発現するはずの+型細胞に導入し、形質転換体を作出した。コントロールと野生型-型細胞との掛け合わせに比べて、形質転換体との掛け合わせではペア形成で止まってしまう細胞の割合が多くみられ、接合子形成まで進んだ細胞の割合は顕著に低下していた。また、野生型の-型細胞と形質転換体を24時間混合培養し、培地量を合わせてウエスタンブロットを行い、培地中のCpFAS3タンパク質量を調べたところ、接合子形成が阻害された株では、若干の減少が見られた。
23年度が最終年度であるため、記入しない。
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すべて 雑誌論文 (8件) (うち査読あり 8件) 学会発表 (24件) (うち招待講演 5件) 図書 (1件) 備考 (1件)
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