研究領域 | 出ユーラシアの統合的人類史学:文明創出メカニズムの解明 |
研究課題/領域番号 |
22H04446
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
人文・社会系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
中山 一大 東京大学, 大学院新領域創成科学研究科, 准教授 (90433581)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | 寒冷適応 / ゲノム多型 / 褐色脂肪組織 / ADRB2 / 自然選択 / 関連解析 / ヒトゲノム多様性 / オセアニア / 東アジア / 褐色脂肪細胞 / ベーリンジア |
研究開始時の研究の概要 |
本研究の計画は、(1)亜北極地域の先住民ゲノム情報と、オセアニアの先住民集団のゲノム情報の再解析による寒冷適応候補多型の選出、(2)褐色脂肪活性情報付全ゲノム多型遺伝型データを用いた候補多型のスクリーニング、(3)スクリーニング結果の蓋然性を高めるためのレプリケーションコホートの構築と候補多型の効果検証、および(4)寒冷曝露化での生理的反応計測コホートの構築と候補多型の効果検証を通して、出ユーラシアを可能とした寒冷環境への遺伝的適応の実態に迫る。
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研究実績の概要 |
褐色脂肪細胞はミトコンドリアに富み、酸化的リン酸化を脱共役することで熱を産生する特殊な脂肪細胞で、寒冷環境での体温維持に大きく寄与していると考えられている。さらに、褐色脂肪細胞での熱産生能には大きな個人差があり、これへの遺伝的素因の関与が示唆されている。本課題では、南北の出ユーラシア集団、すなわちベーリンジアを経由してアメリカ大陸へ移住した集団と南太平洋の海洋域に進出した集団で、褐色脂肪細胞での熱産生能が寒冷適応に関係した自然選択を受けた可能性を検証することを目標とした遺伝解析研究を実施した。両地域への拡散の中継地点ともいうべき東アジアのヒト集団500名程度を対象に、PET/CT、赤外線サーモグラフィー、呼気ガス分析法等の複数の手法で寒冷刺激後の褐色脂肪活性を測定、同時にゲノム試料の提供を受けることで、褐色脂肪活性の個人差に寄与するゲノム多型の検出を試みた。その結果、オセアニアのヒト集団でネアンデルタール人からの遺伝子流入の痕跡を残しており、かつこの地域での肥満感受性との関連が報告されている遺伝子の一つであるβ2アドレナリン受容体遺伝子のSNPが褐色脂肪活性に強い影響を及ぼしていることを発見した。一方、これまでの集団遺伝学研究から、グリーンランドのイヌイットや高緯度ユーラシアのヒト集団で寒冷適応に関係した正の自然選択をうけた可能性が報告されているいくつかのSNPについても調査したところ、レプチン受容体遺伝子のSNPでは示唆的な関連が認められるも、概ねすべてのSNPが褐色脂肪活性とは関連していないことが明らかになった。調査したSNPには、グリーンランドイヌイットの寒冷適応進化の候補遺伝子として有力視されていたTBX15-WARS2遺伝子領域も含まれており、この成果は、集団遺伝学証拠のみに基づいてヒトの寒冷適応進化を議論することには注意が必要であることを改めて支持している。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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