研究領域 | 機能コアの材料科学 |
研究課題/領域番号 |
22H04512
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
池野 豪一 大阪公立大学, 大学院工学研究科, 准教授 (30584833)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 計算材料科学 / マテリアルズインフォマティクス / 内殻電子分光 / マテリアルインフォマティクス / X線吸収分光 / 機械学習 / 電子分光 / 内殻電子線分光 / 第一原理計算 |
研究開始時の研究の概要 |
走査型透過型電子顕微鏡(STEM)を用いた電子線エネルギー損失分光(EELS)は機能コアの直接観測を可能とする強力な実験手法である。本研究では、原子構造とスペクトルが共に画像データとして表現できることに着目し、深層学習に基づく画像生成・画像認識アルゴリズムを適用して、スペクトルから局所原子配列・局所電子状態の関係を(構造記述子を介することなく)直接予測できる新しい機械学習法を開発する。これまでの解析方法と比較して、局所原子構造を三次元空間の座標データとして直接抽出できることが本提案手法の大きな特徴であり、EELS以外の分光法にも適用できるユニバーサルな解析手法となる可能性を有している。
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研究実績の概要 |
走査型透過型電子顕微鏡(STEM)を用いた電子線エネルギー損失分光(EELS)を用いることにより、物質の特性を支配する局所原子配列・電子状態、すなわち機能コアを直接観測することが可能となる。EELSを用いて機能コアの解析を行うには、スペクトルから機能コアに関わる局所原子構造を取得する「逆問題」を解く必要がある。本研究では、機械学習を用いて、EELSスペクトルから局所原子配列情報を抽出する新しい解析手法の開発を目的とする。 この目的を達成するために、まずEELSスペクトルから構造記述子(励起原子を中心とする動径分布関数、および Orbital-Field Matrix (OFM)) を予測する機械学習モデルを作成した。10万程度のデータを用いて多層ニューラルネットワークモデルを作成したとろ、これらの構造記述子を高い精度で予測することに成功した。これにより、原子間距離だけでなく、励起原子周辺の構造異方性や配位子の電子状態の違いをEELSスペクトルから直接抽出できることを示した。 一方で、構造記述子から3次元の原子配列を復元することは容易ではない。そこで、原子構造やスペクトルを画像データとして捉え、近年急速に発展している画像認識・画像生成アルゴリズムを適用することで,EELSスペクトルから局所原子構造を三次元空間の座標データとして直接抽出できる新しい機械学習法を試みた。励起原子を中心とする立方体を等間隔のメッシュに分割して原子がメッシュ内に存在するかどうかをデジタルデータとして表現した原子配列を画像データとして取り扱うことで、原子配列を予測することが可能であるという手応えを得た。機械学習モデルの精度の向上が今後の課題である。 これらの研究を通して、機械学習を用いてEELSスペクトルから局所原子配列情報を予測するというコンセプトが機能することを示した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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