研究領域 | 水圏機能材料:環境に調和・応答するマテリアル構築学の創成 |
研究課題/領域番号 |
22H04529
|
研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
|
研究機関 | 東京工業大学 |
研究代表者 |
堤 浩 東京工業大学, 生命理工学院, 准教授 (70398105)
|
研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
|
キーワード | ペプチド / 自己集合 / 遷移金属イオン / ナノ構造 / 金属イオン |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、遷移金属イオンとの配位結合を駆動力として水圏環境で自己集合化する超分子ペプチドを開発し、さまざまなナノ構造を形成する手法を確立することを目的とした。金属イオン配位部位をもち、疎水性アミノ酸の組み合わせから成るペプチドライブラリを設計し、遷移金属イオンと相互作用させることにより、遷移金属イオンを集積した多様なナノ構造体を構築する。遷移金属イオンの高密度集積により、多価効果による高い触媒活性の発現や、複数のタンパク質の集積による連鎖的物質変換の効率化、硫化金属ナノ材料の調製が期待できる。
|
研究実績の概要 |
自然界では、水圏環境において、タンパク質や脂質、色素、金属イオンなどの有機・無機分子群がナノからマイクロメートルサイズで精密に集積化した構造体が動的・自律的に構築され、物質変換やエネルギー産生などのさまざまな機能を発現している。水の存在下で任意の機能を発現する環境調和材料の開発には、水圏環境で種々の分子素子をナノレベルで組み上げる手法が必要である。本研究では、申請者は遷移金属イオンとの配位結合を鍵となる駆動力として水圏環境で自己集合化し、さまざまなナノ構造を形成する超分子ペプチド群を開発することを目的とした。 令和4年度は、種々の遷移金属イオンと配位結合が可能なイミノ二酢酸(Ida)を導入した自己集合化ペプチドu(XX-C5-Ida)2の合成を行い、種々の遷移金属イオンを相互作用させ、円二色性スペクトル測定および透過型電子顕微鏡観察により金属イオンとペプチドの集合構造を解析した。令和5年度は、「自己集合構造上に集積した遷移金属イオンによる機能発現」について検討を行った。過酸化水素を酸化剤としてアニリン誘導体の酸化カップリング反応に対する触媒活性を評価した結果、Cu(II)イオンとu(XX-C5-Ida)2の集合構造が顕著な触媒活性を発現することがわかった。また、Cu(II)とIdaの錯体のみではほとんど触媒活性を示さず、自己集合したペプチドナノ構造上にCu(II)イオンが集積されることによって触媒活性が発現されることが明らかとなった。以上の結果から、遷移金属イオンとの配位結合を駆動力としてさまざまなナノ構造に自己集合する超分子ペプチドの開発、および、超分子ナノ構造上に集積した遷移金属イオンによる触媒活性機能を発現させることに成功した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|