研究領域 | 水圏機能材料:環境に調和・応答するマテリアル構築学の創成 |
研究課題/領域番号 |
22H04548
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
仁科 勇太 岡山大学, 異分野融合先端研究コア, 研究教授 (50585940)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ナノカーボン / 水処理 / ヒドロゲル / 酸化グラフェン / 抗菌 / 保水 / 吸着 / 有機合成 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,炭素材料に機能性分子を化学的に結合し,原子・分子レベルで構造を制御した炭素材料を創出することにより,特定の分子やイオンと選択的に相互作用する水圏材料の創出を目指す。炭素は,0次元(フラーレン),1次元(カーボンナノチューブ),2次元(グラフェン),3次元(ダイヤモンド,多孔質炭素,黒鉛,等),不定形炭素といった多数の同素体がある。これらのナノ炭素材料に機能性高分子や無機ナノ材料を複合化し,かび臭原因物質・重金属・生体分子等と強く相互作用または除去できる水圏機能材料に最適な構造を明らかにする。
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研究実績の概要 |
酸化マグネシウム (MgO) とポビドンヨード (PVP-I) から構成される酸化グラフェン (GO) ベースのヒドロゲルを合成した。ハイドロゲル中の GO は 2 つの役割を果たしている;1)自己組織化によるゲル化剤、および 2)MgO および PVP-I のキャリア。一方、MgO 粒子は、ヒドロゲルの凝集力と接着強度を高める架橋開始剤および充填剤として機能していると考えられる。さらに、MgO は抗菌活性を促進し、細胞活動を制御しすることも分かった。さらに、PVP-I はヒドロゲルから遊離ヨウ素をゆっくりと放出し、時間の経過とともに殺菌活性を示した。ヒドロゲル内の GO、MgO、および PVP-I の組み合わせは、導電性、液体吸収能力、保水能力、水蒸気透過率、および完全性値の向上に寄与していることが分かった。これらの発見は、GO ベースのヒドロゲルが生物医学応用、特に病理学的創傷や外科的創傷の治療に有望な材料である可能性があることを示している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
論文掲載および国際学会発表(招待講演)を行うなど、順調に研究が進んでいる。
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今後の研究の推進方策 |
水とカーボンの相互作用を利用した、新規機能材料の創出に取り組む。
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