研究領域 | 水圏機能材料:環境に調和・応答するマテリアル構築学の創成 |
研究課題/領域番号 |
22H04565
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
曽川 洋光 関西大学, 化学生命工学部, 准教授 (90709297)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 水圏 / 接着剤 / ゲル / アルギン酸 / バイオマス / 刺激応答性 / 多糖類 / 接着 / 水分子 / 水素結合 / 水溶性 / カテコール |
研究開始時の研究の概要 |
近年,環境負荷低減の観点から,バイオマスを活用した高性能材料の開発が強く求められている。一方,”接着”は学術的・産業的観点の両面から重要な学問領域である。本研究では,水圏で接着能や溶解性を可逆的に制御可能なサステイナブル接着剤の開発を目的とする。申請者らが開発済のアルギン酸(ALG)由来の水溶性バイオマス接着剤をさらに改良し,ALGが塩化カルシウム等の添加に伴いゲル化反応が進行する特徴を活かして水圏での可逆的な接着能制御を達成を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では,水圏で接着能や溶解性を可逆的に制御可能なサステイナブル接着剤の開発を目的とし,申請者らが開発したアルギン酸(ALG)由来の水溶性バイオマス接着剤について,湿潤下でも接着能を発現させることを目指した。 2023年度は,ドーパミン(DOPA)をALGに導入したALG-DOPAに炭酸カルシウム(CaCO3)とグルコノラクトン(GDL)を添加することで,温和なゲル化を検討した。得られたALG-DOPAゲルの弾性率をレオメータで確認するとともに,ドーパミン導入率やALGの粘度が及ぼす影響を明らかとした。またこのALG-DOPAゲルを接着剤に用い,マイカ基板を用いた接着試験を実施した。ゲル化を誘起する際にCaCl2を用いた場合は,非常に脆いサンプルしか得られなかったが,今回の手法では,一定以上の接着強度を示す試験片が得られ,接着強度の評価が可能であった。ALG-DOPAゲルの接着強度は,DOPAの導入量の増加に伴い増加する傾向が観測された。これは,ゲル化前のALG-DOPAの挙動とは反対のものであった。 加えて,領域内連携研究の一環とし,β-シクロデキストリン(CD)を側鎖に有するALG-β-CDを合成し,ガラス基板に対する接着能を評価した。未修飾のALGと比較して,ALG-β-CDは3倍ほど高い接着力を示し,親水的なCDを側鎖に導入することで,親水性の基板に対して接着力が増大したことが示唆された。また,疎水性置換基であるアダマンチル基を導入したガラス基板での接着力も評価した。しかしながら,界面選択的な接着力の変化が観測されないかを評価したが,有意な差は観測されなかった。これは,ALG側鎖部分に導入したβ-CDと基板上のアダマンチル基間でホスト-ゲスト相互作用が十分に機能しなかったためと考えられる。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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