研究領域 | ハイパーマテリアル:補空間が創る新物質科学 |
研究課題/領域番号 |
22H04580
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
宮崎 讓 東北大学, 工学研究科, 教授 (40261606)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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キーワード | 非整合化合物 / 格子熱伝導率 / 熱電特性 / フォノン物性 / 非整合複合結晶 / フェイゾン歪 |
研究開始時の研究の概要 |
非整合複合結晶におけるフェイゾン歪の形態とそのダイナミクスを、詳細な結晶構造解析と高分解能電子顕微鏡観察を通して解明し、併せて熱輸送特性に及ぼす影響を体系化する、これまでに例のない研究である。 応用面では、これまで高性能熱電材料の候補として挙げられてきた非整合複合結晶群に対して、格子熱伝導率低減のためのフォノン散乱中心の新概念として、フェイゾン歪の適用を提案する。従来、フォノン散乱中心としては、結晶中の格子欠陥や原子の変位変調、結晶粒微細化等が提案されていたが、本研究ではナノレベルでの有効な散乱中心として、新たにフェイゾン歪による特有のナノ組織を形成させる。
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研究実績の概要 |
本研究では、(3+1)次元の高次元対称性を有するチムニーラダー型化合物を対象とし、詳細な結晶構造解析と物性測定を通して、非整合複合結晶特有のフェイゾン歪が織りなす多彩なナノ組織の形態とそのダイナミクスを明らかにするとともに、ナノ組織がフォノン物性(特に格子熱伝導率)に及ぼす影響を解明することを目的とした。 まず、マンガンケイ化物の基本物性を深く理解するために良質単結晶を作製し、輸送特性の異方性を詳細に調べた。元来持つ異方的結晶構造から予想されたように、正方晶のa軸方向に電気伝導性が高くゼーベック係数が低いことが確認された。熱電性能指数zは、ゼーベック係数の2乗に電気伝導率を乗じ、熱伝導率で割った量であり、それぞれが異方性を有することから、z自体の異方性はa軸方向とそれに垂直な方向で、2程度に収まった。 続いて、MnサイトまたはSiサイトを種々の元素で部分置換した試料を作製し、室温における音速の異方性を測定した。室温における縦波と横波のみを測定したところ、部分元素置換した試料は無置換試料に対して縦波・横波とも大幅な減速がみられ、元素置換が格子熱伝導率に大きく寄与することが示唆された。更に、Mnサイトを2種類の元素で部分置換した試料を合成し、その固溶範囲や結晶構造の変化および熱電特性を明らかにした。 Siサイトに対しても、部分置換が格子熱伝導率に及ぼす影響を調べることを目的として、Alで部分置換した固溶相試料を合成して固溶限の確認や微細組織観察を進めた。また、n型素子の候補として着目した、チムニーラダー型鉄ゲルマニウム化物FeGeγ (γ ~1.5) の合成条件を検討をした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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