研究領域 | 蓄電固体デバイスの創成に向けた界面イオンダイナミクスの科学 |
研究課題/領域番号 |
22H04605
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 東北大学 |
研究代表者 |
木村 勇太 東北大学, 多元物質科学研究所, 助教 (60774081)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,370千円 (直接経費: 4,900千円、間接経費: 1,470千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 応力 / ひずみ / Fe2(MO4)3 / 反応形態 / オペランド計測 / 蓄電固体デバイス材料 / 蓄電固体材料 / 反応 |
研究開始時の研究の概要 |
蓄電固体デバイスは、構成部材が全て固体であるため、構成材間の界面に大きな応力が発生することが想定される。このようにして発生した応力は、構成材料の基礎特性を、大きく変化させることが次第に明らかになりつつある。しかしながら、応力が蓄電固体デバイス材料の基礎特性に与える影響を定量的に評価することは困難であり、それゆえ、応力と材料の基礎特性の間の関係に対する理解は遅れていた。そこで本研究では、新たに開発する測定系を用いて、試料を単純かつ大きさが制御された応力状態下に置きつつ、電気化学測定およびオペランド放射光XRD測定を行うことで、応力が材料の反応形態に及ぼす影響を定量的に解き明かすことを目的とする。
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研究実績の概要 |
全固体電池をはじめとする蓄電固体デバイスでは、構成部材の酸化還元に伴う膨張・収縮が固固界面において拘束されるため、構成材に大きな応力が加わりうる。このようにして発生した応力は、構成材料のイオン伝導度、電極電位、相平衡、反応形態等の基礎特性を、大きく変化させることが明らかになりつつある。しかしながら、応力が蓄電固体デバイス構成部材の基礎特性に与える影響を評価することは困難であり、その理解は遅れていた。このような背景のもと、本課題では、応力が材料の反応形態に及ぼす影響を明らかにすることを目的に、固体電解質基板上に成膜したFe2(MoO4)3 (FMO)薄膜をモデル材料とし、その充放電時の反応形態を、種々のオペランド計測手法および数値計算手法を用いて評価している。前年度は、有機電解液中では二相反応により充放電が進行することが報告されているFMOが、体積変化が拘束された固体電解質上では、固溶反応的な挙動を示すことを放射光XRD計測によって明らかした。当該年度においては、こうした固体電解質上での反応形態の変化をより詳細に調べるため、FMO薄膜の充放電時のオペランドマイクロX線吸収分光(XAS)計測を行った。得られたXASスペクトルをLi-rich相とLi-poor相のXAFSスペクトルの線形混合モデルでフィットしたところ、充放電中盤ではフィッティング誤差が大きくなることが見出された。これは、充放電中盤において、反応が二相反応以外のメカニズムで進んでいることを示唆する結果である。また当該年度においては、応力下でのFMOの反応形態をフェーズフィールド計算によってシミュレートした。これにより、FMO薄膜内のLi-rich相およびLi-poor相の界面におけるひずみにより二相反応が抑制されうることを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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