研究領域 | 蓄電固体デバイスの創成に向けた界面イオンダイナミクスの科学 |
研究課題/領域番号 |
22H04619
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
神吉 輝夫 大阪大学, 産業科学研究所, 准教授 (40448014)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
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キーワード | イオントロニクス / 酸化物薄膜 / プロトン / 金属-絶縁体相転移 / 酸化物エレクトロニクス / 強相関電子系酸化物 / 多値メモリ |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、蓄電固体界面の新機能開拓と界面新材料開発の一助を担い、界面ポテンシャル制御を通じ、プロトン配置の周期性から結晶構造が変化するパラメータを取り入れ、多様な物性測定からイオン-格子-電子間の相関機能がもたらす新物性を開拓するとともに、電界ポテンシャルのみで、電界のみでプロトンの動的制御を促し準安定状態間の構造相転移を利用した新原理の超低消費電力メモリの創製を行う。
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研究実績の概要 |
本研究では、ゲート電圧の侵入電場によってプロトンの拡散方向を制御し、低抵抗のVO2 ⇔ 高抵抗のHVO2の構造相転移によってOn/Offするスイッチや、及び多値メモリが可能な双機能トランジスタの動作原理を解明し、イオン-電子相関の新機能物性を開拓することを目的としている。また、常誘電体ゲート材料を用いた低消費電力ニューロモルフィックチップ素子のアナログメモリとしての利用も期待できる。さらに、H2+Air雰囲気下でのゲート電界印可による連続的なチャネル界面のケミカルポテンシャル変調は、新物質形成を探る手段であり、新たな水素化合物の探索場としても利用可能である。本年度の成果では、VO2中のプロトン濃度と可視・近赤外光の透過率の関係性を明らかにし、プロトン濃度の上昇とともに可視光の透過性が数十%上がることが確認でき、新たなクロミズム物質を発見した。また、共同研究において加速器を用いたERD測定を行った。その結果、VO2にプロトンが挿入されていることが明らかになり、膜厚方向での詳細なプロトン濃度分布が分かった。また、1格子のVO2に1つのプロトンが入るオキシ水酸化バナジウムVO(OH)が確認できた。これらの成果は、イオン-電子相関に関する新しい知見を提供し、新しい材料の開発に貢献することが期待できる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プロトンの精密制御方法の進展と、酸化物中へのプロトンを利用したデバイス応用に向け期待できる実験結果を得ているとともに、当初の予定通り共同研究も着実に進めているため。
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今後の研究の推進方策 |
プロトン挿入により、HVO2構造、及びVO2構造の可逆相変化と物性変化の相関が解明されてきており、双安定ポテンシャルを制御することで多くく変化する可視光変調や抵抗変調する新たな不揮発性色・抵抗メモリへの展開が期待できる。、昨年度得た実験手法により、プロトン挿入によって引き起こされる電子-イオン相関関係の解明を進めるとともに、実用化に向けた新規デバイス構築への礎を築く。
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