研究領域 | 蓄電固体デバイスの創成に向けた界面イオンダイナミクスの科学 |
研究課題/領域番号 |
22H04626
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
理工系
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
前吉 雄太 国立研究開発法人産業技術総合研究所, エネルギー・環境領域, 主任研究員 (10880700)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2022年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 有機系固体電解質 / 金属リチウム負極 / 界面 / イオンダイナミクス / 蓄電池 / 高濃度ゲル電解質 / SEI |
研究開始時の研究の概要 |
究極の高容量負極材料である金属Liを用いた全固体電池は、高いエネルギー密度と安全性の両立が期待される有望な次世代蓄電池である。しかし、固体電解質/金属Li界面の不安定性や金属Liの針状析出などに起因して、金属Li負極の充放電効率が低く、サイクル寿命が短いことが問題となっている。本研究では、優れたリチウムイオン輸送・蓄積特性を発現する有機系固体電解質/金属Li負極界面を設計することで、金属Li負極の平滑な析出と高効率・長寿命化を目指す。
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研究実績の概要 |
2022年度に開発したイミド系リチウム塩とスルホン系溶媒から成るリチウム塩高濃度電解液とフッ素系高分子を組み合わせたリチウム塩高濃度ゲル電解質について、本ゲル電解質による金属Li負極の高効率化メカニズムを調査した。銅箔に電析した金属Liの断面形態を電子顕微鏡で観察したところ、本ゲル電解質を用いることで金属Liを比較的平滑に析出できることが分かった。また、電解質/金属Li界面の抵抗について交流インピーダンス法により解析した結果、本ゲル電解質により金属Li表面に低抵抗な被膜(solid electrolyte interphase (SEI))を形成できることが明らかとなった。このリチウムイオン輸送特性に優れるSEIに加え、本ゲル電解質による負極表面の圧力分布や電流分布の均一化などに起因して、平滑なLi析出形態が実現し、金属Li負極の効率が向上したと推察される。さらに、開発したゲル電解質を用いることで、高電圧金属Li蓄電池の安定な充放電サイクルを実証した。 本研究によって、イミド系リチウム塩高濃度ゲル電解質が優れたリチウムイオン輸送特性を実現する電解質/金属Li負極界面を形成するため、金属Li負極の平滑な析出と高効率化に有効であることが明らかとなった。本成果は、金属Li負極の更なる高性能化に向けた界面設計指針を与え、高エネルギー密度金属Li電池の実現に貢献するものである。 以上の成果について、国内学会と国際学会で発表し、論文を投稿した。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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