研究領域 | マルチモードオートファジー:多彩な経路と選択性が織り成す自己分解系の理解 |
研究課題/領域番号 |
22H04638
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
桑原 知樹 東京大学, 大学院医学系研究科(医学部), 講師 (10533903)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | オートファジー / リソソーム / ATG結合系 / 神経変性 / LRRK2 |
研究開始時の研究の概要 |
ATG12-5-16L1を含むATG結合系はオートファジーにおいてLC3をオートファゴソーム二重膜に結合させるが、エンドリソソーム一重膜にLC3を結合させる非オートファジー機能も知られている。しかしその役割やメカニズムは不明な点が多い。我々はパーキンソン病病因キナーゼLRRK2がこのATG非オートファジー機能に鍵分子として関与し、リソソーム恒常性を維持する可能性を見出した。そこで本研究では、細胞におけるこの新規ATG非オートファジー機能の詳細を解明するとともに、非オートファジー機能欠損マウスの解析をすすめ、神経変性との関係など成体における役割を明らかにする。
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研究実績の概要 |
ATG12-5-16L1複合体はオートファジーにおける機能とは別に、CASM(Conjugation of ATG8 to Single Membranes)と呼ばれる機構により、LC3などのAtg8ファミリー分子をリソソーム一重膜に結合させる。我々はこれまでに、LC3のほかにパーキンソン病(PD)病因キナーゼLRRK2もCASMを介してリソソームに局在化することを明らかにしてきた。本年度はまず、投稿論文の改訂のため、LRRK2のリソソーム一重膜上への局在化をCLEM法による電子顕微鏡観察により確認するとともに、LC3, GABARAPなどの6種類のAtg8分子とLRRK2との結合の有無について検討し、免疫沈降法ではいずれの分子とも結合しないことを確認した。またATG4の阻害によりAtg8脂質化を変化させてもLRRK2の局在や活性には影響しなかったことから、LRRK2のリソソーム局在化はAtg8との結合を介さないものと推察された。これらのデータは論文改訂後、J Cell Biol誌に発表した。 CASMによるLRRK2制御機構についてはさらに検討を行った。LRRK2がATG16L1およびリソソームV-ATPaseと直接結合する可能性や、V-ATPaseの強制活性化によりLRRK2活性化が誘導されること、これによりリソソームの細胞外放出が誘導されることを見出した。神経変性との関連については、LRRK2の家族性PD変異の効果について解析を行ったが、明確な効果は認められなかった。リソソーム細胞外放出においてはエクソソーム様小胞の放出を伴うこと、細胞内在化した不溶性αシヌクレインも同時に放出され、これが受け手側の細胞内において凝集誘導能を有することなどを明らかにした。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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