研究領域 | マルチモードオートファジー:多彩な経路と選択性が織り成す自己分解系の理解 |
研究課題/領域番号 |
22H04644
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
永田 理奈 京都大学, 生命科学研究科, 特定助教 (80912493)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | 細胞競合 / 細胞死 / オートファジー / miRNA / TORシグナル / 細胞間相互作用 |
研究開始時の研究の概要 |
細胞競合とは、組織中の適応度の低い細胞(敗者)が高い細胞(勝者)との相互作用を介して排除される現象である。これまでの研究では、「勝者細胞が隣接する敗者細胞の細胞内シグナルをどのようにして変化させるのか」というメカニズムはわかっていなかった。そこで本研究では、研究代表者らが独自に確立したbantamをモデル系とした細胞競合の遺伝学的解析を行うことで、細胞競合時に勝者細胞に近接した敗者細胞でオートファジー活性が上昇するメカニズムを明らかにする。これにより細胞非自律的メカニズムを解明するとともに、オートファジーの全く新しい役割とそれを介した新たな組織恒常性維持のコンセプトを確立することを目指す。
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研究実績の概要 |
細胞競合とは、組織中で隣り合う細胞間で生体内環境への適応度が高い細胞(勝者)が低い細胞(敗者)を排除する現象であり、細胞集団のクオリティを最適化する恒常性維持機構として機能していると考えられる。研究代表者はこれまでに、勝者細胞に近接した敗者細胞では細胞非自律的にオートファジーが誘導され、これにより細胞死が引き起こされることを見いだしてきた。しかし、どのようなメカニズムで敗者細胞特異的にオートファジーが誘導されるのかは不明であった。そこで本研究では、細胞競合時のオートファジー誘導メカニズムを明かにするための2種類のショウジョウバエ遺伝学的スクリーニングを実施した。 microRNA bantamの過剰発現細胞は、周囲の正常細胞(敗者)にオートファジー依存的な細胞死を誘導して細胞競合の勝者となる。この知見をもとに、(1)bantam過剰発現細胞の周囲の正常細胞のオートファジーが抑制される変異を探索するスクリーニングを行った結果、3つの遺伝子変異を同定することに成功した。 現在までにbantam+得られた変異を誘導した組織の遺伝子発現解析を行うための実験系を構築し、既にRNA抽出を終えた段階である。一方、(2)bantamのターゲット遺伝子を一つずつノックダウンして周囲の正常細胞にオートファジーが誘導される系統を探索するスクリーニングを行った結果、オートファジーが誘導される系統は得られなかった。この結果をもとに、bantamの複数のターゲット遺伝子を同時にノックダウンする系を新たに構築した。その結果、17個のターゲット遺伝子のノックダウンにより細胞競合が引き起こされることがわかった。今後は17個の中から、細胞競合を引き起こす最小単位を見いだす予定である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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