研究領域 | マルチモードオートファジー:多彩な経路と選択性が織り成す自己分解系の理解 |
研究課題/領域番号 |
22H04649
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 奈良先端科学技術大学院大学 |
研究代表者 |
郷 達明 奈良先端科学技術大学院大学, 先端科学技術研究科, 助教 (80511419)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | オートファジー / 根冠 / 細胞壁 / 細胞内膜輸送 / シロイヌナズナ |
研究開始時の研究の概要 |
植物は胚発生後にも器官新生を継続し、動的かつ可塑的に成長を続ける特有の発生動態を示す。このような植物の動的成長を駆動するためには、高度に統御されたオルガネラや細胞の再構成系が必要となる。本研究では、時空間的に統御された根冠のオートファジーが根冠細胞の再構成を通して根の成長を制御する分子機構を明らかにする。
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研究実績の概要 |
根冠は、植物の根の先端をキャップ状に覆っており、細胞層の新生と剥離を周期的に繰り返しながら、形態と機能を維持するというユニークな組織である。本領域の第一期公募研究において、オートファジーが根冠最外層が剥離する直前に活性化して、細胞内構造を再構成して、精密な剥離を促進することを明らかにした。植物細胞は細胞壁を介して互いに強固に接着しているために、根冠細胞の正常な剥離には細胞壁の適切な改変が重要である。しかし、細胞内の自己消化機構であるオートファジーが、細胞外の細胞壁の改変を促進する機構は不明であった。そこで、本研究では、時空間特異的なオートファジーによる根冠細胞の精密な剥離の制御機構を明らかにするために、細胞壁改変酵素に着目した研究を進めた。 申請者らのグループが見出した細胞壁改変酵素(RCPG)は、根冠最外層で特異的に発現し、分泌経路を経て細胞壁へと輸送されて、根冠剥離に必要な細胞壁の改変を制御する(Kamiya et al., 2016)。申請者らはオートファジー変異体において蛍光タンパク質で標識したRCPGが野生型よりも多く蓄積していることを見出した。RCPGタンパク質の蓄積量は顕著に増加するのに対して、RCPG遺伝子の転写活性は変化していなかったことから、オートファジーはRCPGの転写後制御に関与することが示唆された。また、根冠の剥離異常とRCPGの過剰蓄積はいずれも根冠最外層特異的にオートファジー活性を回復させることで回復したことから、根冠最外層におけるオートファジーがRCPGの局在や量を適切に調節することで、根冠細胞の精密な細胞剥離を制御している可能性が示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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