研究領域 | マルチモードオートファジー:多彩な経路と選択性が織り成す自己分解系の理解 |
研究課題/領域番号 |
22H04654
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 北海道大学 (2023) 順天堂大学 (2022) |
研究代表者 |
辻 琢磨 北海道大学, 遺伝子病制御研究所, 特任講師 (40725628)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,490千円 (直接経費: 7,300千円、間接経費: 2,190千円)
2023年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | ミクロオートファジー / オートファジー / リポファジー / 脂肪滴 / ニーマン・ピック病C型 / ニーマンピック病C型 |
研究開始時の研究の概要 |
オートファジー関連(Atg)タンパク質を中心としたマクロオートファジーの分子機構、生理的な役割が次々に明らかになっている一方で、ミクロオートファジーについての研究は遅れ、Atgタンパク質がどのようにミクロオートファジーに関わるのかも明らかになっていない。これまでに得た結果から、マクロオートファジーが代謝制御を介してミクロオートファジーに関わっているという仮説をたてた。本研究ではこの仮説を検証し、2つの異なるオートファジーモード間の連携が液性因子により介在されているという新しい視点からミクロオートファジーの分子機構解明を目指す。
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研究実績の概要 |
オートファジー関連(Atg)タンパク質を中心としたマクロオートファジーの分子機構が明らかになりつつある一方で、Atgタンパク質とミクロオートファジーの関係は不明なままである。我々はマクロオートファジー不全出芽酵母細胞では静止期ミクロリポファジーに必須なステロール輸送タンパク質Ncr1(液胞膜貫通タンパク質)とNpc2(液胞内腔タンパク質)が、液胞近傍のドット様構造に異常集積してしまうこと、またその原因が培地中に蓄積した代謝産物であることを見出した。興味深いことに代謝産物濃度を低下させることで速やかに異常局在は解消され、Ncr1とNpc2は正常な分布に戻った。この結果から、代謝産物濃度さえ正常であればミクロリポファジーが起こりうること、すなわちatg遺伝子欠損は代謝異常を介してミクロリポファジー不全を引き起こしているという仮説をたてた。本研究ではこの仮説を検証するとともに、マクロとミクロの異なる2つのオートファジー経路の関係を明らかにする。 本年度は培地中の代謝産物濃度に依存して静止期ミクロリポファジーが阻害されるかどうかを調べた。まず静止期ミクロリポファジーに必要な液胞膜ミクロドメイン形成が代謝産物濃度に依存しているかどうかを調べた。atg7欠損細胞を蒸留水で洗浄することで、液胞膜ミクロドメインが形成されることを確認した。次に、静止期に入る前の野生型酵母の培地に代謝産物を添加し静止期まで培養したところ、静止期ミクロオートファジーは阻害され、液胞内に脂肪滴は取り込まれなかった。この状態から代謝産物濃度の低い培地に戻し24時間培養したところ、静止期ミクロリポファジーが誘導された。同じことがatg7欠損細胞でも確認できた。これらの結果からAtgタンパク質は代謝制御を介してミクロオートファジーに関わっていることがわかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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