研究領域 | 全能性プログラム:デコーディングからデザインへ |
研究課題/領域番号 |
22H04672
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
原 昌稔 大阪大学, 大学院生命機能研究科, 助教 (30565099)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
8,840千円 (直接経費: 6,800千円、間接経費: 2,040千円)
2023年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2022年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 卵賦活化 / 母性mRNA翻訳調節 / ショウジョウバエ / 母性mRNA / 翻訳調節 |
研究開始時の研究の概要 |
受精などの刺激により、卵は活性化 (賦活化) され、全能性を獲得し発生を開始する。この全能性獲得のためには、卵内の遺伝子発現が、それまでの卵母細胞として分化した状態から、未分化の発現パターンに大きく変化しなければならない。しかしながら、卵賦活化の時期に、多くの生物では転写が不活性である。そのため、卵賦活化による遺伝子発現パターンの変化には、母性mRNAの翻訳調節が大きな役割を果たす。そこで、ショウジョウバエを用いて、卵賦活化シグナルの下流でどのように母性mRNA翻訳調節が制御されているかを明らかにする。それにより、全能性獲得プログラムの分子機構の理解を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、ショウジョウバエを用いて、卵賦活化シグナルと母性mRNA翻訳調節をつなぐ制御機構の解析や翻訳調節を受けるmRNAの機能解析により、胚発生開始をもたらす分子機構の理解を目標としている。 ショウジョウバエの卵賦活化における母性mRNA翻訳調節では、PNGキナーゼが必須な役割をはたす。そのため、PNGキナーゼがどのように活性化し、翻訳調節を制御するかを明らかにすることは、卵賦活化における母性mRNA翻訳調節に必須である。そこで、本研究では、PNGキナーゼの活性制御機構や、その下流での翻訳調節機構の解析、およびその機構により翻訳制御される遺伝子の同定を行なっている。これまでに、PNGキナーゼの活性化には、活性調節因子GNUとの結合が重要であることを生化学的解析から明らかにしてきた。本年度は、タンパク質複合体構造モデルの解析から示唆されたPNGキナーゼとGNUとの結合の分子機序が、古典的GNU変異体の作用機構を説明できることを明らかにした。また、これまでにGNUと結合する翻訳制御因子を見出していた。その因子と結合するmRNAを解析したところ、卵賦活化時においてPNGキナーゼ活性依存的にpoly(A)鎖伸長制御されるmRNAを複数同定した。これらの中には、細胞周期の分裂期制御にかかわる因子もあり、細胞周期の進行の制御が、PNGキナーゼの下流の標的として、胚発生開始のために重要であることが示唆された。今後、得られた候補遺伝子の解析を進めることで卵賦活化シグナルによる胚発生開始機構の更なる理解を進める。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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