配分額 *注記 |
8,580千円 (直接経費: 6,600千円、間接経費: 1,980千円)
2023年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2022年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
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研究実績の概要 |
我々の思考や行動をつかさどる脳は、胎児期から周産期にかけて発達して機能を獲得しする。この過程では遺伝子発現パターンが大きく変化することで、細胞の運命が次々に転換していくため、遺伝子発現をつかさどる非ゲノム情報の役割は重要である。本研究では、脳が形成される最初期から実際に脳機能が獲得されるまでの期間において、クロマチン構造やエピジェネティック修飾といった非ゲノム情報が果たす役割を明らかにすることを目的とした。 私たちは、神経幹細胞の増殖・分化にポリコーム群タンパク質と拮抗する活性型エピゲノム因子であるUtxが重要であることを明らかにした(Koizumi et al., FASEB J., 2022)。また、神経幹細胞の制御に重要な役割を果たすHmga2の分子機能の詳細を明らかにした(Kuwayama et al., Nat. Commun., 2023)。さらに、脳機能が獲得される発生後期過程や機能が低下する老化過程ででニューロンの核の形態や物理的性質がダイナミックに変化することを明らかにした(Frey et al., Aging Cell, 2023)。これらの研究はほぼ全て生体内の脳から採取したサンプルを用いて遂行したが、そのために生体内の神経系細胞に適切に遺伝子導入を行う手法の開発した(Kishi et al., bioRxiv, 2023)。
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