研究領域 | 細胞システムの自律周期とその変調が駆動する植物の発生 |
研究課題/領域番号 |
22H04709
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 弘前大学 |
研究代表者 |
笹部 美知子 弘前大学, 農学生命科学部, 准教授 (00454380)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 分化 / 葉形成 / 核内顆粒 / 細胞分裂 / 染色体分配 / 染色体構造 / 発生 / 核小体 |
研究開始時の研究の概要 |
シロイヌナズナのASYMMETRIC LEAVES2 (AS2)タンパク質は発生段階や細胞周期に依存して核内で迅速に顆粒状の集合体 (AS2 body) を形成し、自身の活性を変調させるというユニークなしくみにより、葉の分化過程を制御している。また、AS2 bodyは分裂期M期において染色体の分配と同期して分割し、二つの娘細胞に分配される。本研究では、細胞生物学、生化学、遺伝学的解析を通してAS2 bodyの構成要素を同定し、AS2 bodyの形成と分配の分子メカニズムを解明することにより、植物の発生原理の一端を明らかにすることを目指す。
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研究実績の概要 |
葉の分化過程を制御するシロイヌナズナのASYMMETRIC LEAVES2 (AS2)タンパク質は、葉の表側細胞において機能的な顆粒状の集合体 (AS2 body) を形成し、M期には分割されて染色体と共に二つの娘細胞に分配される。本研究では、AS2 bodyの構成成分を同定することにより、AS2 bodyの形成と分配の分子メカニズムと葉形成における機能の解明を目指した。本年度は、これまでに確立したシロイヌナズナの形質転換体を用いて近接依存性標識法を実施し、生体内においてAS2と相互作用する約150の候補因子を同定した。これらの候補因子についてGOエンリッチメント解析を行ったところ、クロマチンリモデリングに関わる因子及び発生の様々な過程において関与が報告されている転写調節複合体の構成因子が複数濃縮されていることが明らかとなった。この中には、これまでに進めてきた免疫沈殿法により得られた相互作用候補因子も含まれていた。また、本研究過程で見つけたM期中期の染色体の間でしばしば観察されるAS2 bridgeと命名した構造体と、動物細胞でゲノムの安定性維持に関与するUltra-fine DNA Bridge (UFB)との機能的関連性について検討した。UFBは高度な繰り返し配列を含むテロメア領域やリボソーマルDNA 領域で形成される構造体で、特異的なDNAヘリカーゼ複合体がこの領域の正常な複製と分配に関与していることが報告されている。今回、これら因子のシロイヌナズナホモログが一過性発現系においてAS2 bodyと共局在することが分かった。これらの結果をあわせて考えると、AS2 body及びAS2 bridgeは、何らかの染色体構造の維持や構造変換と関係して葉の発生を制御している可能性がある。今後、AS2がどのような染色体領域の制御に関与しているのかを明らかにすることが重要である。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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