研究領域 | 細胞システムの自律周期とその変調が駆動する植物の発生 |
研究課題/領域番号 |
22H04720
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
生物系
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研究機関 | 大阪大学 (2023) 神戸大学 (2022) |
研究代表者 |
近藤 侑貴 大阪大学, 大学院理学研究科, 教授 (70733575)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2023年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2022年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
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キーワード | 維管束 / 幹細胞 / 糖代謝 / 概日時計 / 細胞分化 |
研究開始時の研究の概要 |
植物は光合成により糖を合成し、エネルギー源や細胞壁素材として活用している。しかしながら、糖代謝の周期的変化が糖輸送を担う維管束の発生制御にどのように影響しているのかは全く明らとなっていない。これまでに、維管束幹細胞分化を促進する因子として概日時計制御に関わる遺伝子を単離し、糖代謝制御遺伝子群に大きな影響があることを見出した。この新規変異体を軸に分子遺伝学的に解析することで、糖の代謝周期による維管束細胞分化制御機構の解明を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究では、糖の代謝周期による維管束細胞分化制御機構の解明を目指し、多角的なアプローチから研究をおこなっている。糖は、スクロースの形態で維管束の篩部を通りソース器官からシンク器官へと輸送されるが、糖代謝の周期的変化が糖輸送を担う維管束の発生制御にどのように影響しているのかは全く明らかにされてない。そこで、維管束分化誘導系VISUAL を活用して糖の維管束分化に対する影響を調べたところ、スクロースに維管束幹細胞の分化を抑制することが明らかとなった。スクロースによる幹細胞分化抑制の効果は幹細胞分化に重要なBES1遺伝子の機能獲得型変異体bes1-Dにおいて抑圧されることから、スクロースがシグナルとして幹細胞を制御する可能性が見出された。またスクロース分解酵素をコードするインベルターゼ遺伝子の変異体解析から、植物生体内においてもスクロースが維管束幹細胞の維持に働くことを見出した。これらの結果をPlant and Cell Physiology誌に原著論文として発表した。 糖の代謝周期に関わるとされる概日時計関連遺伝子GIについても遺伝学解析を進め、機能欠損変異体gi-2と遺伝学スクリーニングで単離したgi-611変異体を用いてVISUALによる表現型比較を行った。維管束分化が抑圧されるbes1変異体背景において、gi-611変異は維管束分化を促進した一方で、gi-2変異は分化を促進しなかったことから、g-611変異体がもつアミノ酸置換の変異が分化を促進することが明らかとなった。今後、引き続きタグ付き過剰発現株を用いた相互作用因子(CoIP-MS)や下流因子(トランスクリプトーム解析)の探索を進めることで、概日時計による幹細胞分化制御のメカニズムについてせまっていく。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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