研究領域 | 高速分子動画法によるタンパク質非平衡状態構造解析と分子制御への応用 |
研究課題/領域番号 |
22H04761
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
八木 清 国立研究開発法人理化学研究所, 開拓研究本部, 専任研究員 (30401128)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
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キーワード | QM/MM計算 / 非断熱遷移 / 光駆動タンパク質 / ロドプシン / 励起状態ダイナミクス |
研究開始時の研究の概要 |
ロドプシンは、光吸収により細胞膜間でプロトンやイオンを能動輸送する光駆動膜タンパク質である。近年、ロドプシンの時間分解結晶構造が得られるようになり、その光反応サイクルの全容解明が進行している。本課題では、高速QM/MM計算と非断熱分子動力学(MD)計算を開発する。計算のボトルネックとなる電子励起状態の量子化学(QM)計算を並列化し、生体環境を分子力場(MM)で表すことで、高速なQM/MM計算を実現する。また、電子状態間の非断熱遷移を考慮できるMD計算法を新たに開発する。開発した方法を様々なロドプシンに応用し、実験と共同し光化学過程とそれが誘起するタンパク質の構造変化を明らかにする。
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研究実績の概要 |
近年、X線自由電子レーザとシリアルフェムト秒X線結晶構造解析(SFX)法の開発により、光駆動タンパク質の時間分解結晶構造が高分解能で得られるようになり、その反応サイクルの全容解明が可能になるつつある。しかし、SFXは空間・時間分解能の限界や結晶状態という制限が課題となっている。 本課題では、高速QM/MM計算と非断熱分子動力学(MD)計算を開発した。QM/MM法は興味ある空間を高精度な量子化学(QM)計算で扱い、生体環境を古典力場(MM)で扱うマルチスケール法である。計算のボトルネックとなる電子励起状態に対するQM計算を並列化し、超並列スパコンを用いることで、高速なQM/MM計算を実現した。また、通常のMD計算では単一の電子状態における分子運動を計算するが、これを多状態へ拡張し、電子励起状態と基底状態の間の非断熱遷移を考慮できる方法を新たに開発した。 具体的には、Yuらが提案した非断熱結合定数を必要としない方法[PCCP 16, 25883 (2014)]をMD計算プログラムGENESISに実装した。また、高い並列性を持つ量子化学計算プログラムQ-SimulateとGENESISを組み合わせることで、高速化を達成した。 応用例として、アゾベンゼンのcis-trans光異性化反応に対するQM/MM計算を実行した。アゾベンゼンは光化学反応のベンチマーク系である。しかし、先行の理論計算では、アゾベンゼン単分子のみを扱い、溶媒分子を考慮していなかった。本研究では、溶媒分子をあらわに扱うことで、アゾベンゼンから溶媒へのエネルギー緩和の動的課程など、これまでにない知見を得られた(論文準備中)。 現在、ロドプシンに対する計算が進行している。さらに、当初予定になかったが、本領域での共同研究として、DNA修復酵素の光電子移動反応に対する研究が立ち上がった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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