研究領域 | 「生命金属科学」分野の創成による生体内金属動態の統合的研究 |
研究課題/領域番号 |
22H04819
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 大阪公立大学 |
研究代表者 |
藤枝 伸宇 大阪公立大学, 大学院農学研究科, 教授 (00452318)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2023年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2022年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | モリブデン貯蔵タンパク質 / モリブドプテリン / ニトロゲナーゼ / ポリオキソメタレート / Biometals / モリブデン輸送体 |
研究開始時の研究の概要 |
モリブデンなどの周期表前半における遷移金属は酸素との親和性が高く、水中では硫酸などのオキソ酸に非常に類似した性質をしめす。そのため、亜鉛などの遷移金属に比べて、生体内での循環過程はより複雑化していることが予想される。本研究ではモリブデン貯蔵タンパク質(MoSto family)やモリブデン輸送体などを一気通貫的に分子解析し、生体内に存在する様々なオキソ酸とのセンシング機構を比較することで、これら関連タンパク質による前周期遷移金属のセンシング・取込放出挙動に伴う構造ダイナミクスを分子・原子レベルで体系的に明らかにする。
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研究実績の概要 |
前周期遷移金属の内、モリブデンMo, タングステンW, バナジウムVは酵素活性中心として様々な機能を司っており、その生体内動態の詳細解明が望まれている。そこで、これらオキソ酸を結合・輸送・貯蔵するタンパク質を包括的に特性解析することによって、前周期遷移金属オキソ酸の動態を体系的に理解する。Mostoと呼ばれるモリブデン貯蔵タンパク質は、ヘテロ6量体構造をとり、中心に大きな空洞を持つ。この空洞内にモリブデン酸をポリオキソメタレート(POM)の状態で約150原子貯蔵し細胞内のモリブデン恒常性維持に貢献している。ゲノムデータベースからA. vinelandii DJ由来Mostoのαサブユニットに類似のホモログを検索し系統樹解析をしたところ、いくつかのグループに分類された。本研究ではそのうちの一つを発現精製し、結晶構造を決定したほか、Mostoホモログのオペロンを解析し、ATP結合カセット(ABC)トランスポーターを発見した。細菌は外界から獲得したタングステン酸を、この輸送体を通じて細胞質内へと運んでいることが知られている。特にタングステン酸に特異的に結合するとされるTupABCに相同性が高いことがわかった。そこで、オキソアニオン選択性に関する知見を得るため、TupAの単離と結晶化を試みた。TupAは結晶構造解析から単量体であることが推測され、2つのローブからなることがわかった。得られた結晶にタングステン酸を浸漬した結果、結合部位には、タングステンとそれを取り囲む4つの酸素原子が観察された。さらに、apo型とholo型での構造を比較したところ、2つのローブが開いているopen-formと閉じているclosed-formが観察され、タングステン酸の結合により構造変化が引き起こされることが予想された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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