公募研究
新学術領域研究(研究領域提案型)
脳の情報処理は、シナプスを介した細胞間コミュニケーションにより行われる。実際の生体内の回路を形成する神経細胞において、シナプス前終末のカルシウム濃度は隣り合うアクティブゾーン(小胞放出部位)でも大きく異なる。しかし、局所的なカルシウムイオンの制御やその機能的意義は不明である。本研究ではショウジョウバエのドーパミン神経をモデルに、シナプス前終末のカルシウム動態を制御する因子を同定する。シナプス前終末の局所カルシウムの作用点となるアクティブゾーンの構成要素の働きに焦点を絞り、シナプス構造、ライブイメージング、行動解析を統合することで、個体行動におけるカルシウム動態の局所制御の意義を明らかにする。