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動物の探索行動に対する情報物理学

公募研究

研究領域情報物理学でひもとく生命の秩序と設計原理
研究課題/領域番号 22H04840
研究種目

新学術領域研究(研究領域提案型)

配分区分補助金
審査区分 複合領域
研究機関慶應義塾大学 (2023)
名古屋大学 (2022)

研究代表者

塚田 祐基  慶應義塾大学, 理工学部(矢上), 講師 (80580000)

研究期間 (年度) 2022-04-01 – 2024-03-31
研究課題ステータス 完了 (2023年度)
配分額 *注記
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2022年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
キーワード情報量 / ナビゲーション / 探索行動 / 神経回路 / C. elegans / カルシウムイメージング / 数理モデル / 情報理論 / 情報量最大化戦略 / 神経情報処理 / 情報処理
研究開始時の研究の概要

線虫は温度勾配上に置かれると、それまでに餌を得ていた温度へ向かって探索しながら移動する(温度走性)。このときトラッキングシステムで温度勾配上を探索している個体の行動を計測すると同時に、蛍光画像で非侵襲に特定の神経活動を計測する。
計測には申請者が開発したトラッキング顕微鏡システムを用い、行動中の線虫を自動的に顕微鏡視野内に捕捉し、神経活動と行動の同時計測を行う。これらのデータを情報量と神経活動の情報伝達に注目して定量的に解析する。また探索行動戦略について数理モデルを構築し、シミュレーション解析を行う。さらにシミュレーション予測に基づいて光遺伝学を用いた検証実験を行う。

研究実績の概要

動物が探索行動をする際に、感覚神経細胞で検知した環境情報をどのように下流の神経細胞へと伝達し、最終的に確率的で柔軟な行動として出力しているのか、神経回路における情報の変換機構とその結果の意義について、情報量にもとづいて理解することを目的として研究を進めた。
探索行動をしている動物の行動を定量的に計測するために、顕微鏡下で自由行動している線虫C. elegansを自動追尾装置で追跡し、行動データを取得した。そして得られたデータを理論モデルに合わせて解析するため、時系列画像として記録した行動の定量化を行った。神経活動については温度に対する探索行動である温度走性行動に関わることが示されている神経細胞である、AFD感覚神経細胞とAIY介在神経細胞の活動に注目し、カルシウムイメージングを用いて同時測定した。神経活動の計測は、行動と合わせるために顕微鏡下で追尾しながら行動と同時取得したデータと、固定化で任意の温度刺激を与えたときに計測したデータを用いた。理論面については、情報理論に基づいた数理モデルを検討し、情報量最大化走性(インフォタクシス)を中心にベイジアンフィルタの考え方を取り入れてモデル構築と解析を行なった。
検証実験としてAFD神経細胞と同列にあり、AIY介在神経細胞の上流であるAWC神経活動をカスペースにより遺伝学的に殺傷した系統を用いて、その行動変化やAFD、AIYでの活動への影響を解析した。
情報量の変化に注目して実際の動物行動を計測、数理モデルで解析した例はほとんどなく、神経科学における新たな方法論とパラダイムを提唱している。また観測や計算のリソースが限られている状況で探索行動を実現するための動物の意思決定アルゴリズムを明らかにするという新たな問題設定に発展する基盤が得られた。

現在までの達成度 (段落)

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和5年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2023 実績報告書
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (8件)

すべて 2024 2023 2022

すべて 雑誌論文 (4件) (うちオープンアクセス 1件) 学会発表 (3件) (うち国際学会 2件、 招待講演 3件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Aberrant neuronal hyperactivation causes an age- and diet-dependent decline in associative learning behavior2024

    • 著者名/発表者名
      Aleogho Binta Maria、Mohri Mizuho、Jang Moon Sun、Tsukada Sachio、Al-Hebri Yana、Tsukada Yuki、Mori Ikue、Noma Kentaro
    • 雑誌名

      bioRxiv

      巻: -

    • DOI

      10.1101/2024.03.21.586045

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • オープンアクセス
  • [雑誌論文] 型の実践❷ 追跡(トラッキング)と効果的なプラグインの利用①2024

    • 著者名/発表者名
      塚田 祐基
    • 巻
      42
    • ページ
      478
    • DOI

      10.18958/7407-00027-0001158-00

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 型の実践2 追跡(トラッキング)と効果的なプラグインの利用22024

    • 著者名/発表者名
      塚田 祐基
    • 巻
      42
    • ページ
      604
    • DOI

      10.18958/7427-00027-0001369-00

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [雑誌論文] 型の実践❷ 追跡(トラッキング)と効果的なプラグインの利用③2024

    • 著者名/発表者名
      塚田 祐基
    • 巻
      42
    • ページ
      972
    • DOI

      10.18958/7431-00027-0001401-00

    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
  • [学会発表] Decoding a compact neural circuit of Caenorhabditis elegans2023

    • 著者名/発表者名
      Yuki Tsukada
    • 学会等名
      Neural Coding and Combinatorics, ICERM Brown University
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [学会発表] 数理モデルへ繋げるためのライブイメージング定量画像解析2023

    • 著者名/発表者名
      塚田 祐基
    • 学会等名
      イメージングブートキャンプ 北海道大学医学部
    • 関連する報告書
      2023 実績報告書
    • 招待講演
  • [学会発表] Non-instantaneous response to sensory stimuli during navigational behavior2022

    • 著者名/発表者名
      Y. Tsukada and I. Mori
    • 学会等名
      Neuro2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会 / 招待講演
  • [図書] 月刊細胞2023

    • 著者名/発表者名
      塚田祐基
    • 総ページ数
      5
    • 出版者
      ニューサイエンス社
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書

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公開日: 2022-04-19   更新日: 2024-12-25  

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