研究領域 | 人間機械共生社会を目指した対話知能システム学 |
研究課題/領域番号 |
22H04869
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研究種目 |
新学術領域研究(研究領域提案型)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
複合領域
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研究機関 | 東京工芸大学 |
研究代表者 |
片上 大輔 東京工芸大学, 工学部, 教授 (90345372)
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研究期間 (年度) |
2022-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
2023年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2022年度: 5,720千円 (直接経費: 4,400千円、間接経費: 1,320千円)
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キーワード | 対話システム / スピーチレベルシフト / 言語的配慮 / 比較文化調査 / ディスコース・ポライトネス理論 / BTSJ自然言語コーパス |
研究開始時の研究の概要 |
本研究は,社会言語学・語用論・心理学に精通した研究者と,人間-機械インタラクションに精通した研究者とが協力し,人間と機械の親和的関係性構築に有効な談話レベルの言語的配慮を備えるこれまでにないコミュニケーション言語様式とそれに基づく対話システムを構築することを目的とする.言語の分野で行なわれてきた,「人が会話の相手と良好な関係性を構築・維持するための言語的配慮」と定義されるポライトネス理論とその談話レベルの相互作用を扱うディスコース・ポライトネス理論の蓄積されてきた知見を参照し,人間と機械が本当の意味で共生するために必要な言語的配慮を行う適切で親和性の高い自然な発話インタラクションを実現する.
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研究実績の概要 |
本研究では,ディスコース・ポライトネス理論(DP理論)に基づくスピーチレベルシフトによる親和性の高い対話システムの開発を目的としており,2年間の研究期間内に,(1) DP理論に基づく親密化のための言語的配慮を行う対話行動決定モデルの構築,(2) BTSJ自然会話コーパスに基づき対話相手の属性,関係性,シチュエーションに応じた言語的配慮を行う対話システムの開発と言語的配慮効果の実証実験,(3) 言語的配慮を行う対話システムと人の親和性に関する比較文化調査,を行うことを目標とした. (1)の成果として,対話する相手の推定された年齢・性別・性格・表情・文化などの属性と会話の反応に応じて,話のレベルや丁寧さを調節し,敬語・友達口調などを駆使して話す,言葉の配慮を備えた対話システムを構築した. (2)の成果として,ユーザの年齢に応じて適切な丁寧体率を算出し,システムのスピーチレベルを決定し返答を行うシステムをアンドロイドIに実装し,その実証実験を日本科学未来館において行った.今年度は110名(2年間で254名)を対象に実験を行い,事前事後アンケートの比較から,スピーチレベルの制御が対話相手の受容性を向上させる可能性や対話相手のスピーチレベルシフトを誘発する可能性が示された. (3)の成果として,海外と日本の言語的配慮の受容性の文化差を日本,アメリカ,イギリス,オーストラリア,フランス,中国の6カ国1800人(有効参加者1372人が参加)のオンライン動画アンケートにて調査を行った.調査の方法として,クラウドソーシングサービスSurveyMonkeyを用いて実験参加者を募り,オンライン上で質問紙調査を実施した.擬人化エージェントとの対話において,Distance(社会的距離)やPower(力の量)をもとに適切に選択された発話方略も,別の文化圏では受容性の低い発話になる可能性が示された.
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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