研究領域 | ゆらぎの場としての水循環システムの動態的解明による水共生学の創生 |
研究課題/領域番号 |
22H05236
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅰ)
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研究機関 | 山口大学 |
研究代表者 |
宮園 誠二 山口大学, 大学院創成科学研究科, 准教授(特命) (00898257)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
10,140千円 (直接経費: 7,800千円、間接経費: 2,340千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
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キーワード | 環境DNA / 安定同位体 / 河川生物 / 河川生態 / 環境評価 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,在来魚類の宝庫である中国地方の一級河川を対象に環境DNA定量メタバーコーディング法と安定同位体分析を用いて魚類多様性と食物網・物質動態の空間パターンを把握する.続いて,対象河川の環境DNAと安定同位体を融合することで河川生態系の健全性評価指標(Index of River Ecosystem Integrity, IREI)を開発し,対象河川全域の生態系健全性の現状を把握する.最後に, IREIスコアと環境要因(水温,土地利用,河川ネットワークの連結性)との関係をモデル化し,将来的な気候変動や人間活動による河川生態系健全性への影響予測を行う.
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研究実績の概要 |
本研究では, 2022年10月12~14日,2023年6月27~29日に高津川,2022年10月18~21日,2023年7月18~21日に高梁川において流域網羅的に環境DNA分析のための採水および安定同位体サンプル(河床堆積物,付着性藻類,水生昆虫のヒゲナガカワトビケラ,魚類のカワムツ)の採集を行った.環境DNAの採水試料は,研究室に持ち帰り,ろ過・抽出・環境DNA定量メタバーコーディングを行うことで,各魚類の環境DNA濃度を算出した.各安定同位体サンプルについては,窒素安定同位体比(δ15N)および炭素安定同位体比(δ13C)を定量した.データ解析として,各魚類の環境DNA濃度を基に,多変量解析を用いて水系間の魚類群集構造の違いを解析した.さらに,各地点の魚類環境DNA濃度を基に,魚種数及びSimpson多様度指数を用いて各地点のα多様性を推定した.この解析により,各水系内の魚類ホットスポット(α多様性が高い地点)を特定するとともに,水系間の魚類多様性の違いを明らかにした.続いて,各種窒素安定同位体比の水系内の空間分布を検討し,どの調査地点で流域からの負荷が相対的に高いか推定した.さらに,各地点の窒素安定同位体比と土地利用(森林割合・農業用地割合)との関係を相関解析により明らかにした.続いて,環境DNA分析により算出した魚類多様度指数と安定同位体分析により算出した付着性藻類の窒素安定同位体比との関係を散布図にプロットし,環境健全度に応じて調査地点を4つのグループに分類し,保護・修復すべき河川区間を推定した.最後に,GISマップに前述の4つのグループを表示し,高津川水系で河川健全度が高い区間が多いことや,高梁川で多様性が高いが流域からの負荷を相対的に多く受けている区間(将来的に生物多様性が減少しうる地点)を明らかにした.
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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