研究領域 | 極限宇宙の物理法則を創る-量子情報で拓く時空と物質の新しいパラダイム |
研究課題/領域番号 |
22H05247
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
吉田 恒也 京都大学, 理学研究科, 准教授 (50733078)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2022年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 開放多体系 / トポロジカル物性 / 開放量子系 / 強相関効果 / トポロジー / 非エルミートトポロジー / 非平衡現象 / 量子もつれ |
研究開始時の研究の概要 |
ここ数年で、非エルミート系では特有のトポロジカル物性が見られることが明らかとなり集中的な研究が行われている。これらの研究のほとんどはバンド理論にもとづくものであり、強相関効果の解明が求められている。 本研究では、散逸のある冷却原子系などの開放量子系を舞台に、非エルミートトポロジーにおける強相関効果の解明に挑戦する。特に量子もつれという観点から非エルミートな分数量子ホール状態や対称性に保護されたトポロジカル状態を解析する。
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研究実績の概要 |
本年度の成果は以下の通りである。(i) 強相関開放量子系での非エルミート表皮効果とダイナミクス (ii)相互作用誘起のリウビリアン表皮効果の提案 (i)の「強相関開放量子系での非エルミート表皮効果とダイナミクス」では開放系に特有の現象である非エルミート表皮効果を強相関系において解析した。相互作用が強い領域では電荷自由度が凍結したモット絶縁相という強相関効果が本質的に効いた量子相が発現する。本研究では開放系において、強相関効果に起因した非エルミートモット表皮効果という新しい現象を提案した[T. Yoshida et al., arXiv(2023)]。さらに非平衡ダイナミクスを解析し、モット表皮効果により試料端でスピンの動的な蓄積が見られることを明らかにした。 (ii)の「相互作用誘起のリウビリアン表皮効果の提案」では、強相関開放系で見られる二体ロスが系にトポロジカルに非自明な構造を与え、リウビリアン表皮効果を誘起し得ることを明らかにした。また、このリウビリアン表皮効果により、試料端における電荷の動的な蓄積が見られることを数値的に実証した[S. Hamanaka et al., PRB (2023)]。 上記の課題に加え、メタマテリアルにおけるトポロジカル物性とバルク境界対応も解析した。トポロジカル物性はこれまで線形方程式で記述される系の解析が中心であったが、光メタマテリアルのうちのいくつかは、固有値が非線形になった非線形固有値問題で記述される。本研究ではそのような系をターゲットにバルク境界対応の拡張を行った[T. Isobe et al., PRL (2024)]。さらに、光メタマテリアルのトポロジカルバンド構造に関して、招待論文を上梓した。 以上のように計画当初想定していた結果に加えて成果をあげることができた。このことから、当初の想定以上に進展したと考えている。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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