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高空間分解能歪速度分布によるプレート衝突帯における定常・非定常地殻変動の検出

公募研究

研究領域Slow-to-Fast地震学
研究課題/領域番号 22H05326
研究種目

学術変革領域研究(A)

配分区分補助金
審査区分 学術変革領域研究区分(Ⅱ)
研究機関神奈川県温泉地学研究所

研究代表者

道家 涼介  神奈川県温泉地学研究所, 研究課, 主任研究員 (00604109)

研究期間 (年度) 2022-06-16 – 2024-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2022年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
キーワード歪速度場 / GNSS / 干渉SAR / データ同化 / プレート衝突帯 / 干渉SAR時系列解析 / 地殻変動 / 伊豆衝突帯 / 歪速度 / SAR
研究開始時の研究の概要

本研究では、独自展開している高密度なGNSS観測網によるデータに加えて、干渉SAR時系列解析による高空間解像度の変位速度分布のデータを統合することにより、プレート衝突帯(伊豆衝突帯)における定常・非定常地殻変動を高い時空間分解能で捉えることを目指す。加えて、高時空間分解能のデータから、局所的な非定常地殻変動を説明するモデルの推定を行う。また、得られた結果に基づき、テクトニクスモデルおよび地震像に関する議論を行う。

研究実績の概要

伊豆半島東部から神奈川県西部地域にかけての地域には歪の集中域が存在することが明らかとなっており、その詳細な構造を明らかにすることを目的として干渉SAR時系列解析の結果とGNSSによる解析結果を組み合わせることを試みた。
まずGNSSについては、国土地理院が全国に展開している観測点に加えて、温泉地学研究所、気象庁の観測点のデータを加えて日々の座標値を推定した。その際、アンテナ交換などのメンテナンスによるステップの補正も実施した。干渉SAR時系列解析については、だいち2号による観測データを使用し、東西両方の上空から観測されたデータを解析した。さらにその結果から、東西変位速度成分と、上下変位速度成分に分解した。干渉SAR時系列解析の結果から得られた東西成分と、GNSSによる南北成分を組み合わせ、地殻水平歪速度を算出した。得られた結果は約100mの解像度であるが、干渉SARのノイズを軽減するため、ウィンドウサイズを変えながらフィルターをかけた結果について計算をした。
その結果、GNSSのみで推定した地殻水平歪速度場では見えなかった局所的な変形が、伊豆半島東部を中心にいくつか検出することができた。これらの変形集中域は、北伊豆断層帯の分岐断層と一部対応しているように見受けられた。さらに、過去に火山活動に伴う異常隆起が認められた箇所などとも対応が見られており、地殻の強度が弱い箇所に変形が集中するような傾向が見受けられた。これらの成果は、この地域の歪の蓄積・解放過程を理解する上で重要な成果と言える。
上記に加えて、神奈川県東部地域を対象として、地形学的に推定されている変形構造を理解するため、干渉SAR時系列解析や重力による基盤構造の推定などにも着手した。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

GNSSの解析と干渉SAR時系列解析を実施し、さらにGNSSのみによる歪速度場の推定、GNSSと干渉SAR時系列解析を組み合わせた歪速度場の推定までを実施することができた。これらは、概ね当初の予定通りである。

今後の研究の推進方策

GNSSとSARを用いた歪速度場の推定については一通り実施したが、歪速度場の計算方法について検証の必要があり、再度、計算を実施する予定である。
また、民間のGNSS観測点のデータを入手できる見込みが立っており、それらが入手可能になった際には、解析及び結果への取り込みを実施する。GNSSデータと干渉SAR解析結果について、データ同化を行う試みについても検証を行う予定である。
さらに、神奈川県東部地域に分布する活構造を対象とした研究についても進め、相模湾周辺におけるプレート収束・衝突に関わる地殻変動について、広く検討をおこなっていく。

報告書

(1件)
  • 2022 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2022

すべて 学会発表 (2件) (うち国際学会 1件)

  • [学会発表] GNSS と InSAR による伊豆衝突帯周辺地域における歪速度場の推定2022

    • 著者名/発表者名
      道家涼介
    • 学会等名
      2022 年度 東京大学地震研究所共同利用(研究集会:課題番号 2022-W-08) 「高頻度 SAR 観測時代の幕開け」
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
  • [学会発表] Deformation of the seismogenic zone in the northeastern part of the Izu Peninsula, Japan, inferred from GNSS observations2022

    • 著者名/発表者名
      Ryosuke Doke
    • 学会等名
      International Joint Workshop on Slow-to-Fast Earthquakes 2022
    • 関連する報告書
      2022 実績報告書
    • 国際学会

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公開日: 2022-06-20   更新日: 2023-12-25  

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