研究領域 | デジタル化による高度精密有機合成の新展開 |
研究課題/領域番号 |
22H05337
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
原田 慎吾 千葉大学, 大学院薬学研究院, 講師 (50722691)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
8,060千円 (直接経費: 6,200千円、間接経費: 1,860千円)
2023年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2022年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | シクロヘプタトリエン / ノルカラジエン / 量子化学計算 / 機械学習 / 環化付加型反応 / 遷移状態 / カルベン / AI / 回帰モデル / 理論計算 / 反応設計 / 有機合成 |
研究開始時の研究の概要 |
申請者は、独自の理論解析・データ収集技術によって得られる電子情報を実験科学の推進に利活用して、新規反応ならびに選択性制御法の開発を超加速化させる。本研究では、量子化学計算、AI、化学実験の3つを柱として研究計画を推進する。具体的には、以下の項目を系統的に実施することで、当該学術変革領域の発展に貢献する。 【1】計算 :独自プログラムコードにより遷移状態・軌道データを自動収集 【2】 AI :活性化エネルギー、HOMO-LUMO情報の機械学習・モデル構築 【3】実験 :デジタル反応設計と実験的検証・選択性コントロール
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研究実績の概要 |
シクロヘプタトリエン(CHT)類は、化学反応の足掛かりとなる不飽和結合を持っている。CHT は 7 つの炭素原子が環構造を形成した化合物で、6 員環のノルカラジエン(NCD)類と平衡状態で存在する。NCD/CHT と様々な分子の材料となるエノファイルの環化付加型反応を想定した場合、様々な反応パターンが考えられる。また、どのような時に CHT または NCD が選択的に反応するかを解明する研究はほぼ行われていなかった。我々のグループは以前よりカルベン種を用いる不斉脱芳香族化反応の開発に取り組んできた。本研究では継続した研究展開として、カルベン反応によって得られる CHT/NCD の選択的な分子変換法の開発に挑戦した。 我々は、CHT 及び NCD と環化付加型反応が進行するエノファイルの候補を効率的に選抜するため、量子化学計算を用いて反応に関与する分子軌道を解析し、それらを学習データセットとする機械学習モデルを作成した。この機械学習モデルを用いて得られた結果をエノファイルの種類ごとにまとめた。当初は予測精度が低かったものの、モデルチューニングや学習データ数の向上を行うことで精度が上がった。その結果、ニトロソ化合物群とアライン類との反応性が高く、その他の官能基とは反応性が低いと予想された。実験系では、溶媒検討や加熱が必要など、反応条件の最適化が必要だったが、本研究で開発した機械学習モデルがまずまずの精度で反応進行の可否を評価できることがわかった。またアライン種を用いると、NCD と反応して[4+2]-環化付加型反応が進行し、ニトロソ化合物を用いると、CHT と反応して[6+2]-環化付加型反応が進行した。即ち、エノファイルの種類によって異なる反応を起こすことが明らかになり、またほぼ単一の異性体として生成物が単離できた。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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