研究領域 | 生物を陵駕する無細胞分子システムのボトムアップ構築学 |
研究課題/領域番号 |
22H05421
|
研究種目 |
学術変革領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
加藤 俊介 大阪大学, 大学院工学研究科, 助教 (60909125)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
2023年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
|
キーワード | 人工金属酵素 / 進化分子工学 / 無細胞分子システム / C-H結合官能基化 / 生体触媒 / ヘムタンパク質 / 指向性進化法 / 人工酵素 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、非天然の合成金属錯体(人工材料)と、タンパク質反応場(バイオ分子)を組み合わせた「人工酵素」を構築する。そして、無細胞分子システムを基盤とした実験室進化により人工酵素を改変することで、合成金属錯体とタンパク質反応場との高次元相互作用を創製し、不活性C-H結合の位置選択的官能基化を実現する新規触媒を開発する。2022年度は、無細胞分子システムに立脚した人工酵素のハイスル―プットスクリーニング系の開発に着手する。そして、2023年度には実際に人工酵素の実験室進化を実施し、社会実装に資する高活性な金属触媒を構築する。
|
研究実績の概要 |
本研究は、高難度な不活性 C-H 結合の位置選択的官能基化をめざし、無細胞分子システムを活用した新規金属触媒をボトムアップ構築することを目的とする。具体的には、非天然の遷移金属錯体を補因子としてタンパク質に導入した「人工金属酵素」を構築し、無細胞条件下での指向性進化法を駆使した遺伝子工学的な改変を実施する。2023年度は、鉄コロール錯体を補因子としてミオグロビンに導入した人工金属酵素を構築し、指向性進化法によるタンパク質反応場の改変を実施することで、ABTSの酸化反応に対して高いペルオキシダーゼ活性を示す変異体を獲得することに成功した。この得られた変異体は、改変前の人工金属酵素と比較して、24倍高い反応初速度を示すことが判明した。また加えて、鉄ポルフィリン錯体を補因子としてミオグロビンに導入した人工金属酵素についても、遺伝子工学的改変を実施し、アルドキシムの脱水反応に対する触媒活性を向上させることに成功している。さらに2023年度には、本学術変革領域内の共同研究により、効率的な人工金属酵素の指向性進化を実現するために、オリゴペプチド(Strep-tag II)を精製タグに用いた新たな無細胞分子スクリーニング手法を確立した(S. Kato et al. Angew. Chem. Int. Ed. 2023, 62, e20230376)。本手法は、安価なキチン粉末をクロマトグラフィー担体として用いて、人工金属酵素の指向性進化を細胞夾雑物非存在下で実現する強力な手法である。今後、この手法を最大限に活用し、進化分子工学による高機能金属酵素の開発に着手する。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|