研究領域 | 生物を陵駕する無細胞分子システムのボトムアップ構築学 |
研究課題/領域番号 |
22H05437
|
研究種目 |
学術変革領域研究(A)
|
配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
|
研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
美川 務 国立研究開発法人理化学研究所, 生命機能科学研究センター, 専任研究員 (20321820)
|
研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
|
キーワード | 酵素燃料電池 / バイオ燃料電池 / 酵素発電 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では酵素燃料電池に特化した解糖系である「超越解糖系」の構築を目指す.通常の解糖系ではグルコースはピルビン酸までにしか分解されないが,「超越解糖系」ではグルコースを二酸化炭素と酢酸にまで酸化分解させる.それにより,グルコースに含まれる化学エネルギーをできるだけ多くの電気エネルギーに直接変換可能にする.最終的には「超越解糖系」を組み込んだこれまでにない高性能な酵素燃料電池の開発を行う.
|
研究実績の概要 |
生命は摂取した有機物を代謝しながら非常に効率よくエネルギーを生み出している。この過程を模倣して有機物から電気エネルギーを取り出すのが酵素燃料電池である。酵素燃料電池が普及しない理由は現状の酵素燃料電池は燃料を1段階酸化したのみで生じた酸化物を捨ててしまっているためである。生命並みの効率でエネルギーを取り出すのであれば、代謝経路のように燃料を多段階の酵素反応で無駄なく酸化していく必要がある。そこで、本研究課題では酵素燃料電池に特化した人工的な解糖系である「超越解糖系」を構築することを目的とした。 2023年度は2022年度に引き続き、超越解糖系に必要な酵素群の大量調製を行い、実際にそれらを用いて超越解糖系の構築を行った。前年度までに系の中で使用する1種の脱水酵素と1種のアルドラーゼの反応速度が遅いことが明らかになっていたので、新たなアルドラーゼ、脱水酵素それぞの大量調製を行った。次に、これら酵素を用いて超越解糖系の構築を試みた。その際、それぞれの酵素の回転数が異なるため、系に添加する酵素のモル比などの検討を行った。その結果、超越解糖系を用いてグルコースの多段階酸化を行うことに成功した。これにより、通常は1段階の酸化反応でグルコースから2電子しか得ることしかできないところ、グルコースから10電子以上得られるようになった。よって、本成果は酵素燃料電池の実用化に大きく寄与することが考えられる。また、前年度までに液-液相分離を用いて酵素を集合させることに成功していたが、今年度は本手法が酵素連続反応において有効であることを明らかにした。本成果も上述の成果同様、酵素燃料電池の実用化に大きく寄与すると考えられる。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
|