研究領域 | 2.5次元物質科学:社会変革に向けた物質科学のパラダイムシフト |
研究課題/領域番号 |
22H05458
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 国立研究開発法人物質・材料研究機構 |
研究代表者 |
北浦 良 国立研究開発法人物質・材料研究機構, ナノアーキテクトニクス材料研究センター, グループリーダー (50394903)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
11,180千円 (直接経費: 8,600千円、間接経費: 2,580千円)
2023年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
2022年度: 5,590千円 (直接経費: 4,300千円、間接経費: 1,290千円)
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キーワード | 二次元ヘテロ構造 / 二次元半導体 / 機能開拓 / 物性解析 / 二次元超構造 / 先端薄膜成長 / 固体物性 / 混合次元 / 機能化 |
研究開始時の研究の概要 |
「二次元物質の積層による次元拡張(2+2)」とは異なる着眼点から新奇ナノ構造を設計・合成し、領域内の研究者との共同研究を通して新物質科学の発展に貢献する。一次元構造体の接合によって二次元構造へと次元性を拡張する「1+1→1.5」、それらをさらに積層することによる次元性の拡張「1.5+1.5」が生み出す新奇ナノ構造は、構成要素とは異なる次元性、異なる空間対称性、異なる長周期層間相互作用をもつ。これら孤立した構成要素とは全く異なる電子状態をもつ新奇ナノ構造を独自技術で世界に先駆けて実現し、領域内に幅広く共同研究を展開し新物質科学を拓いていくことを目的とする。
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研究実績の概要 |
本研究では、新たなカテゴリーの2.5次元物質の開拓を目的とし、二次元半導体のヘテロ接合・積層構造の作製と評価および理論的解析を進めた。また、共同研究を通して領域に貢献することを目指し、第一原理計算による電子状態解明、hBNとのヘテロ積層、積層構造の作製法、光物性計測、光起電力測定などについて他班のメンバーと幅広く共同研究を展開した。以下には、得られた結果の幾つかについて記述する。例えばhBNとのヘテロ積層構造を用いた研究では、ゲート変調反射分光によって荷電励起子のリドベルグ状態を明瞭に観測することに成功した。この手法は、微小な光学応答の観測に有効であり、モワレ励起子など2.5次元物質で現れる新たな励起状態の観測に役立つことが期待される。また、同様にhBNとのヘテロ積層を用いた研究において、バレーコヒーレンスを観測し、自由な励起子とゼロ次元に閉じ込められた励起子では、コヒーレンス時間が大きく異なりうることを見出した。第一原理計算による解析では、接合・積層構造を対象にキャリア蓄積を調べたところ、その特異なナノ構造を反映して構造としては二次元であるにも関わらず「ゼロおよび一次元状にキャリア蓄積が起こる」ことが明らかになった。最後に、光起電力測定では二次元半導体を曲げることで鉛直方向に分極が発生し、それに由来してバルク光起電力が鉛直方向に生じることを明らかとした。以上に述べた以外にも様々な成果が得られた。本領域での研究活動を通して新たに構築できた共同研究ネットワークは、今後も維持しさらなる発展の基盤としていきたい。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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