研究領域 | 2.5次元物質科学:社会変革に向けた物質科学のパラダイムシフト |
研究課題/領域番号 |
22H05471
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅱ)
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研究機関 | 立命館大学 |
研究代表者 |
毛利 真一郎 立命館大学, 理工学部, 准教授 (60516037)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
6,760千円 (直接経費: 5,200千円、間接経費: 1,560千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | モアレ超格子 / 原子層半導体 / 熱伝導 / 結晶成長 / ファンデルワールスエピタキシー / グラフェン / 遷移金属ダイカルコゲナイド / MoS2 / 原子層材料 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では、原子層モアレ超格子上に半導体ナノ結晶や有機分子を積層した「2.5次元モアレ超格子」を創製し、モアレ超格子の局所物性制御を実現することをめざす。 具体的には、まず、申請者が有するMBE法やCVD法による半導体成長技術を活用して、モアレ超格子上に半導体ナノ結晶や有機分子(ナノグラフェン・有機ドナー分子・有機アクセプター分子)を積層させる。ラマン分光やTEM観察によりその構造・組成を同定し、成長条件にフィードバックさせることで構造を最適化する。 さらに、ナノ結晶や分子を介した光ドーピング・励起エネルギー移動が可能かどうかを明らかにし、その知見をもとに局所的にモアレ超格子の物性を制御する手法を確立する。
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研究実績の概要 |
本研究では、グラフェンなどの原子層材料の積層によって形成される原子層モアレ超格子系の物性を、結晶成長や分子吸着などの手法で局所的に制御することを目指している。2023年度は、 (1) モアレ超格子系の金属蒸着による物性制御におけるツイスト角度依存性の解明 (2) モアレ超格子系のラマン分光による熱伝導計測,の研究を中心に行った。また、領域内共同研究で、強誘電分極反転構造上に生成した原子層材料のリモートドーピング制御の研究でも一定の成果が得られている。 主な実績としては、架橋2層グラフェンからなるモアレ超格子系をターゲットに、MBE装置を用いてGa金属ナノ結晶を蒸着したところ、モアレ超格子の周期(2つのグラフェンの積層角度)に応じてラマンシフトの変化に差が生じることを見出した(毛利他、FNTGシンポジウム2024)。 積層角度が20°以上の試料では蒸着によりGモードはあまりシフトせず、2Dモードが低波数側に5 cm^-1ほどシフトする。一方、積層角度が5°から20°では、歪みの影響を受けてG、2Dモードともに低波数側に10 cm^-1ほどシフトした。また、0~5°では、G、2Dモード共に高波数側に大きくシフトする結果が得られた。積層角度により蒸着の形態が大きく変化することを示しており、詳細なメカニズムの解明を目指して現在も研究を進めている。 熱伝導については、架橋ツイスト2層グラフェンモアレ超格子系で、ラマン分光により熱伝導を計測したところ、積層角度が小さくなると熱伝導が小さくなることを示す結果を得た(応用物理2024年3月号)。同様の測定をh-BN/グラフェン系でも進めており、積層角度による変化を観測しているが(兒玉、毛利、第43回電子材料シンポジウム)、試料によるばらつきが多く、その改善を目指しているところである。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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