研究領域 | 神経回路センサスに基づく適応機能の構築と遷移バイオメカニズム |
研究課題/領域番号 |
22H05486
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
喜田 聡 東京大学, 大学院農学生命科学研究科(農学部), 教授 (80301547)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 再固定化 / 消去 / 恐怖記憶 / 扁桃体 / 光遺伝学 / cAMP / 記憶エングラム / 前頭前野 / 神経回路 / 回路遷移 |
研究開始時の研究の概要 |
恐怖記憶は想起後に再固定化により維持・増強されるが、再び恐怖イベントが起こらなければ安全学習である消去が誘導される。この過程で「恐怖(再固定化)」から「安全(消去)」へと行動適応を導くための恐怖記憶をコードする神経回路の遷移が起こるが、そのメカニズムは不明である。本課題では、RNA-seqを中心とするオミクス解析と最新の記憶貯蔵細胞(エングラム)に対する細胞・シナプスレベルの同定・介入手法を基軸とした恐怖記憶エングラムセンサスにより、この機構を回路・細胞・分子レベルで実証する。
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研究実績の概要 |
前年度に継続し、恐怖記憶エングラムニューロンの分子動態解析として、 前頭前野、扁桃体を対象にcfos-tagシステムによりGFPでラベルされた恐怖記憶制御エングラムニューロンの再固定化や消去の記憶フェーズにおけるRNA解析を実施した。恐怖記憶エングラム回路の構造を解析するために、小林和人福島医大教授が開発したCre-recombinase(Cre)を発現する逆行性ウイルスを扁桃体に導入し、前頭前野にc-fos-tagシステムによりCre依存的にArchTを発現させるウイルスを導入して行動レベルで投射経路の機能的役割を解析した。その結果、前頭前野の恐怖記憶エングラムニューロンから扁桃体ニューロンへの恐怖記憶を制御する機能的な投射経路の存在が示された。また、エングラム細胞間のシナプスを可視化するeGRASP法を用いて、前頭前野の記憶エングラムニューロンから扁桃体のエングラムニューロンに形成されるエングラムシナプスの検出に成功し、その定量を実施した。さらに、受動的嫌悪回避課題における恐怖記憶想起後のマウス海馬と再体験症状を示す心的外傷後ストレス障害(PTSD)患者の末梢血のトランスクリプトームを比較して、両者に共通してホスホジエステラーゼ4B (PDE4B) mRNA発現量が低下していることを発見した。さらに、恐怖記憶想起後のマウスの末梢血においてもPDE4B mRNA量が低下していることが明らかとなった。以上の恐怖記憶想起後のマウスとPTSD患者の発現動態センサスから、両者で相同的な発現変動を示すPDE4Bの存在が示された。PDE4BはcAMPを分解する酵素であることから、PDE4B発現量の低下はcAMP量増加を導くと考えられる。従って、トラウマ記憶が繰り返し自発的に想起されるPTSDの再体験症状がcAMP情報伝達の過活性化と関連することが示唆された。
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現在までの達成度 (段落) |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和5年度が最終年度であるため、記入しない。
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