研究領域 | 神経回路センサスに基づく適応機能の構築と遷移バイオメカニズム |
研究課題/領域番号 |
22H05521
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構 |
研究代表者 |
小山 佳 国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構, 量子医科学研究所 脳機能イメージング研究部, 主任研究員 (50615250)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
10,010千円 (直接経費: 7,700千円、間接経費: 2,310千円)
2023年度: 5,070千円 (直接経費: 3,900千円、間接経費: 1,170千円)
2022年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
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キーワード | 化学遺伝学 / 霊長類 / 前頭連合野 / 視床 / 線条体 / 先読み / 試行錯誤 / サル / rna-seq |
研究開始時の研究の概要 |
刻一刻と状況が変化するこの実世界においてより良い結果を得るために、我々は時には過去の経験から正しいと思われる事柄を重視し、時には次の状況を先読みしながら柔軟に行動を決定する。本申請課題は、このような先読みと試行錯誤を支える神経基盤が拮抗的に機能しつつ、その破綻が適応回路遷移を引き起こすという仮説を霊長類モデル動物であるサルを対象とし、最新技術を活用することにより検証する。それにより、前頭前野を中心とした霊長類の意思決定機構の理解を、神経回路網の相互作用とその生理・分子生物学的背景という単位での理解へと拡大・発展させることを目指す。
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研究実績の概要 |
本研究課題では、サル前頭眼窩野と線条体・視床MD核を結ぶ2つの神経経路間の拮抗的な作用が、先読みと試行錯誤のいずれの戦略を用いるかの選択にかかわっているという仮説のもと、その拮抗の破綻が引き起こす適応回路遷移の生物学的基盤を、①申請者らが確立した化学遺伝学的手法を用いた霊長類脳における経路選択的機能阻害法、②生理学的記録法、③rna-seqによる遺伝子の網羅的発現解析法を活用することにより解き明かすことを目的とした。 本年度は、①経路選択的疎外法による異なる経路の各行動戦略における役割の行動学的検証をまず行った。具体的には、前頭眼窩野に人口受容体を導入したサルに先読みと試行錯誤のいずれかの戦略を用いる行動課題を課し、その際に投射先である線条体および視床MD核に人口受容体のアゴニストを投与することで、それぞれの経路の機能を遮断し、その影響を行動モデルを用いた手法などにより検証した。その結果、前者が試行錯誤的な戦略に、後者が先読み的な戦略にそれぞれ重要な役割を果たしていることが明らかにした。 また上記と並行し、②、③を進めるための基盤技術の確立を行った。具体的には、非侵襲的・かつ長期的に特定神経経路の機能操作を行うための、イメージング技術を活用したベクター導入技術の確立を行い、狙った神経経路に対し高確率・高効率で機能タンパク質(人口受容体)を特定の脳領域に投射している神経細胞群にのみ発現させることが可能になった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
研究計画①についてはほぼ完了し、論文を投稿する直前まで進行している。また②、③についても準備が進行し、おおむね順調に進展していると判断される。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、研究計画通り②、③の実験を遂行する。特に③に関しては、現在計画班との連携により、複数個体を対象とした解析の準備を進めており、予定通りの進行が見込まれる。
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