研究領域 | クロススケール新生物学 |
研究課題/領域番号 |
22H05536
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研究種目 |
学術変革領域研究(A)
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配分区分 | 補助金 |
審査区分 |
学術変革領域研究区分(Ⅲ)
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研究機関 | 横浜国立大学 |
研究代表者 |
児嶋 長次郎 横浜国立大学, 大学院工学研究院, 教授 (50333563)
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研究期間 (年度) |
2022-06-16 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
2023年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2022年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
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キーワード | NMR / 蛋白質 / 立体構造 / 立体構造解析 |
研究開始時の研究の概要 |
NMRは、X線やCryo電顕では困難な溶液条件下での構造解析を得意とし、細胞内の蛋白質を細胞が生きている状態のまま構造解析できる唯一の手法である。しかし、生細胞内での蛋白質の構造解析は再現性や検出感度に問題があり、ヒト細胞での成功例はない。そこで、本研究では独自技術で超高感度化に成功したin-cell NMR法を発展させ、ヒト生細胞内蛋白質の立体構造解析技術を開発する。また、応募者らが独自開発した液-液相分離状態における蛋白質の構造解析技術などと組み合わせ、生細胞内におけるセラミド輸送蛋白質CERTとEP局在足場蛋白質VAPからなるER-Golgi膜接触領域の立体構造解析を目指す。
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研究実績の概要 |
NMRは、X線やCryo電顕では困難な溶液条件下での構造解析を得意とし、細胞内の蛋白質を細胞が生きている状態のまま構造解析できる唯一の手法である。しかし、生細胞内での蛋白質の構造解析は再現性や検出感度に問題があり、ヒト細胞での成功例はない。そこで、本研究では独自技術で超高感度化に成功したin-cell NMR法を発展させ、ヒト生細胞内蛋白質の立体構造解析技術を開発する。また、応募者らが独自開発した液-液相分離(LLPS)状態における蛋白質の構造解析技術などと組み合わせ、LLPS状態の蛋白質の立体構造を生細胞内で解析する技術を開発する。最終的には、これら独自技術と領域内の電子顕微鏡技術・計算機技術・超解像イメージング技術・AFM技術を組み合わせ、生細胞内におけるセラミド輸送蛋白質CERTとEP局在足場蛋白質VAPからなるER-Golgi膜接触領域の立体構造解析を目指している。 2022年度は上記研究目的を達成するために下記3課題を推進した。 (1)分子量6千のモデル蛋白質GB1とHeLa細胞を用いて生細胞内蛋白質の立体構造解析技術を確立し、15N核の緩和時間解析によって生細胞内蛋白質の主鎖の運動性評価技術を確立することで、バッファー中とヒト細胞中での立体構造や運動性の違いを明らかにした。具体的には、バッファー中とヒト細胞中で立体構造に大きな違いはないが、運動性に大きな違いがあった。 (2)LLPS状態のVAP蛋白質の真空紫外円偏光二色性スペクトルの測定を行った。また、溶液NMRの試料管中でVAP蛋白質のLLPS形成実験を行い、その過程をNMRで追跡した。 (3)各種分析手法を用いてCERT蛋白質およびCERT-VAP複合体の立体構造解析の検討を進めた。特に、2022年度はCryo-EMの測定結果を精製条件の検討にフィードバックしながら、Cryo-EMによる構造解析を進めた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
当初予定していた研究計画の全てに着手し、一定の成果を得ているため。 進捗が遅れている研究計画もあるが、これらは当初予定通り2023年度に集中して研究を推進する。
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今後の研究の推進方策 |
当初予定通り研究を推進する。
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