公募研究
学術変革領域研究(A)
遺伝子変異に基づく家族性(遺伝性)発癌を除き,発癌の大部分を占める「一般がん」は,遺伝毒性と細胞増殖に起因すると考えられている.両者を担う原因として,フリーラジカルの関与が古くより提唱されてきた.しかし,“活性硫黄分子種”がこれらフリーラジカルの抑制分子種として上方支配するだけでなく,普遍的な生命素子として生体機能を制御する実体が浮き彫りになるにつれ,“活性硫黄分子種”は,従来の“フリーラジカル発癌”を上方制御する真の発癌決定分子種となる可能性が出てきた.本研究は,これまでフリーラジカル発癌と明確な因果関係を示してきた“炎症発癌”モデルを用いて活性硫黄分子種の発癌に占める意義を決定する.